Press Release

標題:
ClassNK、原油タンカー貨物油タンク用の上甲板及び内底板兼用の耐食鋼板の承認を実施

2014年11月6日

一般財団法人 日本海事協会(ClassNK)(会長:上田 德)は2014年9月26日、新日鐵住金株式会社が開発した「原油タンカー貨物油タンク用の上甲板及び内底板兼用の耐食鋼板(銘柄:NSGP-2)」の製造方法を本会として世界で初めて承認しました。

2010年5月に国際海事機関(IMO)でSOLAS条約(*1)の改正が採択されたことにより、原則として2013年1月1日以降に建造契約が結ばれた載貨重量5000トン以上の原油タンカーの貨物油タンクに、塗装もしくは耐食鋼板等の代替方法による防食措置が要求されます。当該防食措置は、所定の貨物油タンクの塗装性能基準(*2)又は代替防食方法の性能基準(*3)に適合する必要があります。

本会はこの度の承認において、当該耐食鋼板が代替防食方法の性能基準に適合していることを確認しました。図1に示す通り「原油タンカーの上甲板部及び内底板部」に当該耐食鋼板を適用することで、貨物油タンクの塗装が不要となり、新造時の塗装コスト及び就航後の維持管理コストの削減が期待できるとともに、環境負荷の軽減にも寄与します。

本会は、迅速な承認・認定と必要な技術支援を通じて、新技術の実用化に向けて今後も取り組んでまいります。

*1:海上における人命の安全のための国際条約
(The International Convention for the Safety of Life at Sea: SOLAS)

*2:IMO決議MSC.288(87)
(Performance Standard for Protective Coatings for Cargo Oil Tanks of Crude Oil Tankers)

*3:IMO決議MSC.289(87)
(Performance Standard for Alternative Means of Corrosion Protection for Cargo Oil Tanks of Crude Oil Tankers)

以上

この件に関するお問い合せ先:
一般財団法人 日本海事協会
材料艤装部
Tel: 03-5226-2020
Fax: 03-5226-2057
e-mail: eqd@classnk.or.jp


図1 耐食鋼の適用範囲

ClassNK - EOD

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