Press Release

標題:
ばら積貨物船及び油タンカーのための共通構造規則に対応したシステム "PrimeShip-HULL(HCSR)"の最新版を公開

2016年2月16日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)(会長:上田 德)は、ばら積貨物船及び油タンカーのための共通構造規則(IACS Common Structural Rules for Bulk Carriers and Oil Tankers、以下CSR BC&OT)に対応した構造設計支援システム“PrimeShip-HULL(HCSR)”の最新版Ver.3.0.0を公開しました。

国際船級協会連合(IACS)によるCSR BC&OTは、ばら積貨物船及び二重船殻油タンカーのそれぞれの共通構造規則(CSR)を調和させた規則として、船の長さが90m以上のばら積貨物船及び船の長さが150m以上の二重船殻油タンカーに適用されます。

本会では造船設計者の要望を基に、従来の船殻構造評価システムとは一線を画する強力な設計支援機能を備えた“PrimeShip-HULL (HCSR)”を開発し、本会顧客に無償提供しています。CSR BC&OTに対応したシステムを昨年7月にリリースしておりますが、今般、更なる機能強化を施した最新版“PrimeShip-HULL (HCSR) Ver.3.0.0”を公開しました。本年2月にIACSより公開されたCSR BC&OTの字句修正(Corrigenda1)にも対応しています。

“PrimeShip-HULL(HCSR)”Ver.3.0.0の主な特長は次のとおりです。


  • 算式計算ソフトと商用CADシステムとのデータ連携を強化し、設計プロセスの一層の合理化が可能となりました。

  • 特に、3次元船舶設計システムとして広く用いられているNAPA社のNAPA Steelとのデータ連携範囲を、船首尾部の全部材まで拡大しました。これにより、NAPA Steelモデルを全船にわたって算式計算ソフトへ取り込むことが可能となり、モデルの作成時間を更に短縮することが可能となりました。

  • 直接計算ソフトにおいては、詳細FEモデル作成機能の強化を行うと共に、全船FEモデルから規則に準拠したホールドモデルへの分割、解析及び評価を自動で行う一括解析機能を新たに設けました。これまでホールドごとに行っていた設定作業や評価作業を全船FEモデル上で一括処理することで、直接強度計算の作業時間を大幅に短縮すると共に、入力ミスを削減することが可能となりました。

本会は引き続き、PrimeShip-HULL (HCSR)の最新規則への対応、また継続的かつ迅速な機能強化を実施し、CSR BC&OTを適用した構造設計の効率及び品質の向上への貢献に努めてまいります。

以上

ClassNK - EOD

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