Press Release

標題:
電子証書システム“ClassNK e-Certificate”の運用試験を開始

2016年10月7日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、船舶の船級証書及び各種条約証書を電子ファイルにより提供する電子証書システム“ClassNK e-Certificate”を開発し、運用試験を開始しました。船級及び旗国の代行機関として発行する証書を包括的に電子化したシステムの開発は、船級協会としては世界初の試みとなります。

電子証書の導入により、多数の証書の送付及び本船上で保管する負担の軽減や証書記載情報の検索性の向上など、船社においては多大なメリットが見込まれます。

本会は船社業務の円滑化を目指し、電子証書を導入し既に世界的に実績のあるリベリアの同様の取組みも参考に、船級証書及び各種条約証書を電子ファイルで提供する電子証書システム“ClassNK e-Certificate”を開発しました。“ClassNK e-Certificate”は2016年4月に策定されたIMOの「電子証書に関するガイドライン第2版(FAL.5/Circ.39/Rev.2)」に準拠し、電子ファイルによる証書の送受信に加え、当該証書に改竄などがなされていないことを証明する有効性確認をオンライン上で可能とするシステムです。

現在、リベリア主管庁であるLISCRの権限付与の下、同国籍NK船級船を有する複数の国内船社の協力を得て、洋上での電子証書データの送受信、電子証書有効性確認サイトへの接続、動作確認などの運用試験を進めています。

電子証書の本格的な運用にあたっては、寄港先の港湾管理者、PSC官、メジャーインスペクションなど、各種ステークホルダーへの認知が今後の課題として挙げられます。本会は、LISCR及び協力船社の支援による“ClassNK e-Certificate”の試験運用を通じ、システムの信頼度の向上と共に、電子証書の周知の拡大に努め、電子証書のいち早い実現に取り組んでまいります。

以上

ClassNK - EOD

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