Press Release

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港湾施設用LED照明の型式認証サービスを開始
本会ガイドラインに基づき、スタンレー電気に認証第一号を発行

2017年2月2日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は港湾施設用LED照明に対する型式認証業務を開始し、第一号となる型式認証書をスタンレー電気株式会社(以下、スタンレー電気)に発行しました。

車載用ヘッドランプ等LED照明器具大手のスタンレー電気株式会社(以下、スタンレー電気)及び日本郵船グループのターミナルオペレーターである株式会社ユニエツクスは、低消費電力かつ長寿命であるLEDを用いた港湾向け照明器具の製造・販売事業へ共同で参入しています。一方、本会は品質、安全性、環境性能などに関わる第三者認証業務を通じ、海事分野はもとより港湾及び物流分野の製品・サービスの普及促進ならびに国際競争力強化への支援に努めています。

港湾事業者がLED照明の導入を検討するに際しての、投資判断や機種選定の基準としての第三者認証に対するニーズが寄せられたことから、本会は、船級事業で培った舶用機器の型式認証や事業所承認に関わる知見を活かし、「港湾施設用LED照明器具の型式認証に関するガイドライン」を今般策定しました。

LEDを含む一般照明器具については、その安全性に関する国際規格(IEC 60598-1等)が従来提供されていますが、厳しい気象・海象にさらされる港湾施設においての使用環境を考慮した要件は定められていませんでした。本会ガイドラインは、既存規格の安全性要求事項・関連する試験をベースとしつつ、港湾施設の立地条件などを踏まえた追加要件から構成されています。具体的には、耐水塩仕様、振動試験、温度・湿度試験など耐久性試験基準、EMC*1対策としてマリンバンド帯のRF放射*2妨害に配慮した試験基準、災害時の非常用発電機など不安定電源による照明確保のための電源・電圧変動試験といった要件を定めています。なお、本ガイドラインは、以下ウェブサイトにてマイページのユーザー登録をすることにより、マイページの「ガイドライン」のページでご覧頂けます。

URL: www.classnk.or.jp

本会は、スタンレー電気の申込に基づき、同社製造の港湾施設用LED照明が照明器具に関わる既存規格の安全性要求事項及び本会ガイドラインの特別要件を満足していることを第三者機関として確認し、この度型式認証書を発行したものとなります。

消費電力が低く、優れた耐久性を有するLED照明は港湾施設における一層の省エネルギーに繋がることが期待されます。本会ガイドラインに基づく認証業務を通じ、本会は環境性能に優れたLED照明の普及促進に取り組んでまいります。


*1 装置またはシステムの存在する環境において、許容できないような電磁妨害を他のいかなるものに対しても与えず、かつ、その電磁環境において、それ自体が満足に機能するための装置またはシステムの能力

*2 無線周波数帯域の電磁波


以上

     (右)スタンレー電気株式会社 執行役員兼照明応用事業部長 寒河江正浩様
     (左)一般財団法人日本海事協会 代表理事会長 冨士原康一

ClassNK - EOD

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