Press Release

標題:
「2020年からのSOx・PM規制強化に関するセミナー」を開催

2017年3月9日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、3月8日(水)、今治にて「2020年からのSOx・PM規制強化に関するセミナー」を約250名の来場を得て、開催しました。本セミナーは、昨年11月に東京で開催した際に、多数の追加開催の要望があったため、本年2月の神戸会場も含めて開催したものです。東京、神戸、今治の3会場で合計約1,200名の参加者を得ました。

MARPOL条約附属書VIにおいて、排出規制海域(ECA)を除く全海域において使用される舶用燃料中硫黄分を、2020年1月1日より0.50%以下に制限することが定められており、昨年のMEPC70においてスケジュールどおり実施することが決定されています。

セミナーの基調講演においては、国土交通省海事局海洋・環境政策課の中尾専門官より、MEPC70の審議内容および中国版ECAなどの情報が紹介されました。

続く講演では、日本国内の低硫黄燃料需給動向について海上技術安全研究所の林利昭研究員から詳細な説明がありました。また本会のテクニカルアドバイザーである九州大学の高崎講二教授からは、燃焼不良の実際の例とそれを引き起こす可能性のある燃料成分について具体的な説明がありました。本会からはLNG・メタノールなどの代替燃料の積極的な使用、EGCS(Exhaust Gas Cleaning System)など排ガス後処理を利用した対応技術や、舶用機関側に必要とされる取り組みについての技術的な情報を提供しました。

パネルディスカッションにおいては、2020年の規制導入に向けて、規制の法的解釈から対応技術の選択などについて、幅広い観点から活発な討論が行われました。特に燃料組成の変化により生じる可能性のある燃焼不良については、会場から多くの質問がありました。 

2020年からのSOx・PM規制強化に関するセミナー概要

【基調講演】MEPC70 における船舶燃料油の硫黄分濃度規制の強化に関する審議結果の紹介
講演者:
国土交通省 海事局 海洋・環境政策課
専門官 中尾 和也 氏

【講演Ⅰ】 SOx・PM規制強化による環境改善効果と対応技術動向
講演者:
一般財団法人 日本海事協会 技術研究所 調査企画部 
特任検査員 華山 伸一

【講演Ⅱ】2020年における低硫黄燃料供給可能性プロジェクトの紹介
講演者:
一般財団法人 日本海事協会 技術研究所 調査企画部 
特任検査員 華山 伸一

【講演Ⅲ】日本国内における低硫黄燃料供給の可能性
講演者:
国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所
環境・動力系 
研究員 林 利昭 氏

【講演Ⅳ】 低硫黄燃料を使用する機関側に必要とされる取り組み
講演者:
一般財団法人 日本海事協会 テクニカルアドバイザー 兼 九州大学 大学院 総合理工学研究院 熱機関工学研究室 
教授 高崎 講二

【パネルディスカッション】
上記講演者

以上

           セミナーの様子

ClassNK - EOD

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