Press Release

標題:
“船舶IoT利活用のためのオープンプラットフォーム”フォーラムの開催

2017年4月24日

業界団体を通じて関係者の皆様にお声がけし、4月17日、船社、造船所、舶用工業に加え、保険会社、大学、研究機関など約150名が集い、都内にて“船舶IoT利活用のためのオープンプラットフォーム”に関わるフォーラムが、一般財団法人日本海事協会(ClassNK)の主催により開催されました。

あらゆるものがインターネットに繋がるIoTの普及により、機器の稼動状況などに関する膨大なデータ(ビッグデータ)を集めることが可能となりました。ビッグデータへの期待が高まる一方で、円滑なビッグデータ活用のためには業界全体がデータを利用するための体制・仕組みについての検討が不可欠となります。

海事業界全体がビッグデータを有効に利活用できる環境整備に向け、業界関係者の参加の下、様々な課題について議論する場として、本フォーラムを開催したものとなります。

フォーラムの議長を務めた大和裕幸東京大学名誉教授・国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所理事長は、冒頭挨拶において、デジタル化の進展による産業のパラダイムシフトへ対応するため、情報技術を核とした海事クラスターの変容が求められていることを指摘し、個別企業や業種の枠を超えてデータを活用できる基盤を構築するというオープンプラットフォーム構想を提唱しました。

基調講演では、大坪新一郎国土交通省大臣官房技術審議官より、国土交通省が進める海事生産性革命(i-Shipping)におけるデータ活用の重要性、またイノベーションを実現するためのデータの標準化、共有スキームの必要性が述べられました。続いて、佐野究一郎経済産業省商務情報政策局情報経済課長より、データ協調戦略の重要性とデータ利用権限の明確化の必要性が述べられました。また、他業界でのデータ活用事例として、コマツICTソリューション本部副本部長の三輪浩史氏より建設機械業界での取り組みの紹介がありました。

講演に引き続き、船社、造船所、舶用工業、ソリューションプロバイダーなどから出席したパネリストによるパネルディスカッションが行われ、海事産業の将来やデータ活用による可能性、そのための基盤のあるべき姿についての活発な議論が交わされました。海事産業全体でデータを活用するオープンプラットフォーム構想への期待の声が寄せられる一方、データを安心して提供できるよう関係者が納得できるルール作りが必要との意見で一致しました。オープンプラットフォームを早急に実現すべきとの声を受け、データ提供及び活用における技術面・法務面での協議の場として、ワークショップを開催することが合意されました。ワークショップは各分野の関係者・専門家により、5月中に実施される予定です。

また、フォーラム資料につきましては、以下サイトよりダウンロードが可能です。
http://classnk-rd.com/index.html

以上

ClassNK - EOD

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