Press Release

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「燃料電池搭載船ガイドライン」を発行

2019年3月29日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、今般、「燃料電池搭載船ガイドライン」を発行しました。

国際海事機関(IMO)は、国際海運からのGHG排出総量を2050年までに2008年比で最低でも半減させることを中期目標として掲げており、目標の達成には代替燃料や対応技術の導入が必須とされています。燃料電池は水素と酸素の化学反応で得られる電気のエネルギーを利用した発電システムであり、発電過程において二酸化炭素を排出しないことから、GHG排出量削減に寄与する有望な手段として期待が高まっています。

一方、燃料電池はその機構上、従来のガス燃料とは異なる特性を多く有する水素を取り扱うことから、安全性を確保するために十分な措置を講じることが不可欠となります。IMOは、ガス燃料を使用する船舶の安全要件を規定した国際ガス燃料船安全コード(IGFコード)に、燃料電池に関連した要件を追加すべく審議を進めており、2018年9月に開催された第5回貨物運送小委員会(CCC5)では、IGFコード改正の前段階として、燃料電池の安全要件に関わる暫定ガイドラインを策定することが合意されました。

本会は、燃料電池搭載船の設計の一助とすべく、審議中であるIMO暫定ガイドライン及び燃料電池に関連する情報をとりまとめ、本会独自のガイドラインとして「燃料電池搭載船ガイドライン」を発行しました。本ガイドラインは、燃料電池に関する一般的な情報、安全性の観点からの従来のガス燃料と水素との比較、及びIMOにおいて検討中の安全要件に本会の解説を加えた燃料電池搭載船に関わる設計要件から構成されています。本会は、今後のIMOの審議状況や新技術の発展に応じ、定期的に本ガイドラインを見直してまいります。

本ガイドラインは、本会ウェブサイト(URL: www.classnk.or.jp )にてマイページのユーザー登録をすることにより、マイページの「ガイドライン」のページでご覧いただけます。

以上

ClassNK - EOD

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