Press Release

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ClassNK、ギリシャの"Maria Tsakos"財団と船員の環境に関する共同研究開発を推進

2013年12月3日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)(会長:上田 德)は、ギリシャ共和国のNGO団体「The "Maria Tsakos" Foundation-International Center for Maritime Research and Tradition」(以下、マリア・ツァコス財団)との間で海事調査と環境保全に重点を置いた共同研究開発を推進することで合意しました。

2013年11月29日、マリア・ツァコス財団の本部にて、同財団の理事長であり、IMO元事務局長でもあるMr. Efthymios Mitropoulosと本会の上田会長との間で調印式が行われました。この調印式には、Tsakos Groupの設立者であるCaptain Panagiotis Tsakosや同グループの副社長Mr. V. Papageorgiou、マリア・ツァコス財団科学委員会会長Dr. S. Krimizisなども出席しました。

ギリシャ・ヒオス島に本拠を置くマリア・ツァコス財団は、2008年、Captain Panagiotis Tsakosの家族が経営するギリシャ共和国で著名なTsakos Groupによって設立されました。以来、同国を代表する海事・慈善団体となり、船員及び海事業界への支援活動について世界的に知られています。

今回の協定による最初のプロジェクトは、船員の保健・福祉環境の向上に関するリサーチであり、本会は資金的な支援を担います。

本プロジェクトS.H.I.P.S. (Study on the Health Impact of air-Pollution in Ships) の目的は、船員の健康被害に影響する環境粒子に対する暴露の程度を評価する、特に機関室で働いている船員に及ぼす健康上のリスクを図ることにあります。

本研究の一部として、液体貨物船3隻、ばら積み船3隻、コンテナ船3隻において定点及び乗組員に関する環境計測を行います。研究は2段階から構成されており、第1段階として、空気中にある粒子状物質(PM)、揮発性有機化合物(VOC)及び多環式芳香族炭化水素(PAH)の健康への有害性に関する試験的研究を行い、第2段階としてそれらが健康に害を及ぼす量を究明します。
本研究の第1段階は、2014年末までに完了する見込みであり、機関室の空気汚染による船員への潜在的健康リスクに関する知見が得られ、船員の健康保全に役立つことが期待されています。

調印式では、設立者であるCaptain Panagiotis Tsakosは、本会の上田会長に対して本会の協力に対する感謝の言葉を述べられました。

本会の上田会長からは、今回の協力関係について、「船舶安全及び船員がさらされている状況改善のために世界的に認められているマリア・ツァコス財団と一致協力できることは光栄であり、これからも、このようなプロジェクトがさらに増えていくことを願っています。」と述べました。

マリア・ツァコス財団のMr. Efthymios Mitropoulos理事長も上田会長の言葉に同感し、本会の安全・環境保全への貢献への感謝の意と、本会と密接な関係を築けることを願っていると述べられました。

この件に関するお問い合せ先:
一般財団法人 日本海事協会
会長室
Tel: 03-5226-2047
Fax: 03-5226-2034
E-mail: eod@classnk.or.jp

ClassNK - EOD

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