Press Release

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ClassNK、欧州の先進研究機関との共同研究プロジェクトに参画

2014年9月10日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)(会長:上田 德)は、この度、ばら積み貨物船の運航における安全性向上のため欧州の先進研究機関との共同研究プロジェクトに参画します。

本プロジェクトは「LiquefAction」と名付けられ、貨物の液状化に伴うばら積み貨物船の海難事故を防ぐため、航海中の船体運動及び振動並びに船舶が遭遇する海象条件下における貨物の液状化に関する物理的性質の解明を目的としています。本プロジェクトにはドイツ船主Oldendorff Carriersの支援の下、本会の他に、欧州の先進研究機関であるドイツのHamburgische Schiffbau-Versuchsanstalt (HSVA)及びHamburg University of Technology (TUHH)、フランスのEcole Central de Nantes(ECN)及び the Institute of Science and Technology for Transport, Development and Networks (IFSTTAR)が参画します。

ニッケル鉱やその他種々の粉鉱は運搬中に液状化する恐れがあり、こうした貨物の液状化に起因したばら積み貨物船の海難事故は過去10年間で12隻確認されています。

こうした背景のもと、貨物の液状化に関する危険性は過去数年間で広く認識されるようになりましたが、未だに波浪や船体振動などによる動的運動が貨物の液状化に与える影響は、完全な解明には至っていません。このような原因を解明・追究することにより、ばら積み貨物船の海難事故発生を未然に防ぐことにつながるため、今回、本プロジェクトが実施されることになりました。

本会は、世界の1/3以上を占めるばら積み貨物船に、船舶検査サービスを提供しており、本会のニッケル鉱の安全な運搬への取り組みも世界的に広く知られています。

特に本会が2012年2月に発行した「ニッケル鉱運送に関するガイドライン<第二版>」は、海上における人命の安全及び海洋環境の保護の観点から、Lloyd’s List Global Awards 2012においてSafety Award 、Seatrade Awards 2013においてSafety at Sea Awardを受賞するなど業界各位より高い評価を受けています。

今回、本会が本プロジェクトに参画することで、これまでの活動によって培われた専門的知見を提供し、ばら積み貨物船の運航における安全性の向上を通して、世界の海事産業の発展に寄与できるものと考えています。

以上

この件に関するお問い合せ先:
一般財団法人 日本海事協会
会長室
Tel: 03-5226-2047

ClassNK - EOD

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