Press Release

標題:
「液化水素運搬船ガイドライン(第3.0版)」を発行 ~貨物格納設備の多様化に対応、最新の知見を反映~

2024年9月13日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、「液化水素運搬船ガイドライン(第3.0版)」を発行しました。液化⽔素運搬船の安全性検討に必要な内容を網羅し、関連技術の開発に貢献します。

脱炭素社会におけるクリーンエネルギーとして期待される⽔素のサプライチェーン構築に向け、⼤規模かつ効率的な輸送を可能とする液化⽔素運搬船の開発が活発に進められています。

IMOでは、マイナス253度という極低温を維持しての液化ガス輸送に従事する液化⽔素運搬船の安全要件整備の検討が⾏われており、2016年には「液化⽔素ばら積み運送のための暫定勧告」が採択されました。以後、液化水素運搬船の開発は進展し、既存の実証航海船とは異なる設計の貨物格納設備を備えた、より大型の船舶が建造される運びとなりました。これに対応する形で、IMOでは2021年より本暫定勧告の改正のための議論が行われており、本会は条約・規則に関する専門家としてこの議論に貢献して参りました。

今般、暫定勧告の改正*1が採択されたことを受け、本会は今回の暫定勧告の改正内容および関連のプロジェクトを通じて得られた知見を反映し、第3.0版としてガイドラインを更新しました。今回の更新では、実証航海船とは異なる設計の貨物格納設備のための安全要件を新設するとともに、将来的な適用範囲の拡張も見据えたガイドライン構成の改良を行いました。また、液化水素運搬船に適用可能な金属材料の選定基準をより明確化すべく、水素艤装機器に使用される金属材料の選定に関する指針を附属書として追加しました。

本ガイドラインの規定に準じた、各種の安全要件への適合およびリスク評価を踏まえた安全対策の実施を通じて、液化⽔素運搬船の安全性が⼗分確保されると考えています。

本ガイドラインは、本会ウェブサイト(URL: www.classnk.or.jp)にてマイページのユーザー登録をすることにより、マイページの「ガイドライン」にてご覧いただけます。
https://www.classnk.or.jp/account/ja/Rules_Guidance/ssl/guidelines.aspx

以上

*1 MSC. 565(108) “Revised Interim Recommendations for Carriage of Liquefied Hydrogen in Bulk”


ClassNK - EOD

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