Press Release

標題:
“2015 ClassNK春季技術セミナー”を開催

2015年6月12日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)(会長:上田 德)は、6月12日、都内にて“2015 ClassNK春季技術セミナー”を開催しました。

セミナーでは本会の研究開発の概要や国際条約などの動向に加え、「業界要望による共同研究」スキームに基づく成果報告が行われました。

成果報告においては、川崎重工業株式会社より「液化水素輸送船の安全性評価」、株式会社三井造船昭島研究所より「Power Assist Sailの実用化」、株式会社マリタイムイノベーションジャパンより「エマルジョン燃料適用による舶用ディーゼル機関の環境適合技術」について、それぞれ講演が実施されました。東京会場における講演内容は以下の通りです。

【NKの研究開発の概要】
講演者: 日本海事協会 
講演内容: 「船級独自の課題に関係する研究開発」や「業界要望による共同研究」の概要、GHG削減に関する国家プロジェクトへの参画について紹介しました。

【「業界要望による共同研究」成果報告】
①液化水素輸送船の安全性評価に関する研究開発
共同研究者: 川崎重工業株式会社、岩谷産業株式会社、川崎汽船株式会社
講演者: 川崎重工業株式会社 技術開発本部 技術研究所 環境システム研究部 研究一課  海野 峻太郎 氏
講演内容: 
CO2フリーのクリーンエネルギーである水素の大量輸送手段として期待されている液化水素運搬船について、その安全要件を整備する事を目的に行ったリスク評価結果について紹介されるとともに、想定されるハザードに対する適切な安全対策を検証するために行われた各種試験・解析から得られた知見についても紹介されました。

②Power Assist Sailの実用化に関する研究開発
共同研究者: 株式会社三井造船昭島研究所、株式会社商船三井、三井造船株式会社
講演者: 株式会社三井造船昭島研究所  取締役 事業統括部長  平山 明仁 氏
講演内容: 
「格納可能な小面積帆」を活用した装置“Power Assist Sail”の実用化について、船舶に装備する帆のコンセプト、各種試験・解析による省エネ性能評価や操船影響確認に加え、実用化を目指した改良策が紹介されました。

③エマルジョン燃料適用による舶用ディーゼル機関の環境適合技術に関する研究開発 ‐NOx削減・CO2削減の実用的技術の確立‐
共同研究者: 株式会社マリタイムイノベーションジャパン、ナノフュエル株式会社
講演者: 株式会社マリタイムイノベーションジャパン  技監・主幹研究員  高石 龍夫 氏
講演内容: 国際海事機関(IMO)のNOx 3次規制への適合にあたり、基礎燃焼試験及びエマルジョン適用エンジン試験を通じてエマルジョン燃料の有効性を確認したことが紹介されました。

【国際条約などの動向】
講演者: 日本海事協会 
講演内容: 
第68回海洋環境保護委員会(MEPC68)におけるバラスト水管理条約、温室効果ガス規制、NOx 3次規制などの審議結果や、第 95 回海上安全委員会(MSC95)にて審議予定のIGFコードやSOLAS条約の統一解釈の概要を紹介しました。

なお、“2015 ClassNK春季技術セミナー”は引き続き、6月16日に神戸、17日に今治、18日に尾道、19日に博多においても開催します。会場により紹介する共同研究内容及び講演者が異なります。

【その他の共同研究に関する講演】
④無機ジンク塗装システムの調査研究および評価試験法の研究開発
共同研究者: 中国塗料株式会社、 一般財団法人日本船舶技術研究協会、国立研究開発法人海上技術安全研究所
講演者: 中国塗料株式会社 技術生産本部 防食技術部  機能性防食 第1グループ 主事  村田 浩章 氏 (神戸、今治、尾道会場で講演予定)

⑤舶用環境対応のリチウムイオン組電池モジュールの安全性確保に関する研究開発
共同研究者:  渦潮電機株式会社、国立研究開発法人海上技術安全研究所
講演者:
渦潮電機株式会社 イノベーショングループ 主事 川崎 裕之 氏 (今治、尾道会場で講演予定)
国立研究開発法人 海上技術安全研究所 動力システム系 次世代動力システムセンター センター長 平田 宏一 氏 (博多会場で講演予定)

神戸会場では上記①③④を講演予定
今治会場では上記②④⑤を講演予定
尾道会場では上記①④⑤を講演予定
博多会場では上記②③⑤を講演予定

以上

ClassNK - EOD

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