Press Release

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会長新年メッセージ

2016年1月1日

2016年の新春を迎え、謹んでご挨拶申し上げます。
日頃より本会事業にご理解とご支援をいただき厚くお礼申し上げます。皆様にとりまして本年が素晴らしい一年となりますよう心よりお祈りいたします。

本年も本会は、「海上における人命と財産の安全確保及び海洋環境の汚染防止」という使命の下、海事産業に必要不可欠なインフラとしての役割を果たすべく、活動してまいります。また、国内海事クラスターの一員として業界の直面する課題解決に関係各位と共に取り組み、海事産業の発展に貢献していく所存です。

本会事業の基礎となる検査・審査体制につきまして、拠点整備や人材育成を積極的に展開し、規模と品質の両面において、本年も引き続き拡充します。また、業界のニーズ、研究開発の成果、国際条約の要件などを捉え、適正かつ合理的な規則の制定及び改正を実施してまいります。一例として、大型コンテナ運搬船の更なる安全確保に資するべく、構造強度要件に関わる改正規則の適用を本年4月より開始いたします。

2009年以来、本会は「業界要望による共同研究スキーム」の下、多様なパートナーとの研究開発プロジェクトを実施していますが、バラスト水処理装置のレトロフィットに活用する3Dモデリングソフト、複合材料製プロペラ、衝突時の被害軽減のための高延性鋼など実用化に至る成果が生まれております。今後も、船級独自の研究開発に加え、業界要望による共同研究プロジェクトに注力し、新技術の開発及び普及の支援に努めます。

海事産業にあっては、昨年7月1日より「ばら積貨物船及び油タンカーのための共通構造規則」、本年1月1日より「NOx3次規制」の適用が開始され、今後もSOLAS条約改正による目標指向型新造船構造基準(GBS)、バラスト水管理条約、EU域内における燃費報告制度(EU MRV)など、安全面においても環境面においても規制強化の動きが進んでいます。本会は国際海事機関(IMO)や国際船級協会連合(IACS)といった国際的な場において、国内業界の声が反映されるよう、技術的知見を提供してまいります。

加えて、業界各位が円滑に規制へ対応できるよう支援するサービスを一層強化いたします。特に船舶設計、運航最適化、保守管理など様々な分野にて利用の進むITについて、個別のソフトウェアの提供にとどまらず、昨年末に設立した子会社シップデータセンターを通じ、海事産業におけるビッグデータ活用の基盤整備を進めます。

更に、海事分野における業界ニーズの多様化に応じ、洋上風力発電をはじめとした再生可能エネルギー認証業務を展開すると共に、ISOをはじめとした国際規格に基づく認証業務や海技教育訓練認証業務も積極的に実施してまいります。

最後に、役職員一同、改めて本会の使命及び業界における役割を自覚し、高品質の技術サービスの提供、研究開発の推進、及び業界の課題解決の支援に努めてまいる所存です。今後とも本会活動へのご理解とご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。

以上

ClassNK - EOD

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