Press Release

標題:
実海域性能プロジェクトの発足について

平成29年5月12日

プロジェクト事務局
(国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所)
(一般財団法人 日本海事協会)


実海域性能プロジェクトの発足について

 去る4月19日に東京大学名誉教授 大和裕幸(海上・港湾・航空技術研究所 理事長)を発起人代表とする海事クラスター共同研究の発足のための有志メンバー会合が開催され、海事クラスターの結集が不可欠な共通的・長期的な研究課題として船舶の実海域性能をテーマとした共同研究(実海域性能プロジェクト)を発足させることとなりました。
 実海域性能プロジェクトを7月から実施するべく、6月より我が国海事関係者への参加募集を開始します。

1.実海域性能プロジェクトの発足
 去る4月19日に東京大学名誉教授 大和裕幸(海上・港湾・航空技術研究所 理事長)を発起人代表とする海事関係の有志メンバー会合が開催され、我が国海事産業の国際競争力の根幹である総合的な技術力、特にその核となる革新的な研究開発(イノベーション)について、抜本的な対策を講ずることの必要性が強く認識されました。
 一方、海上輸送の安全性の向上、地球環境負荷の低減に向けて、世界的な大きな動きがある中で、我が国海事クラスターも大きな責任を担う必要があります。
 このため会合では、我が国の経済・産業構造の変化及び安全・環境の規制の動向などの海事産業を巡る環境の変化を踏まえ、我が国海事産業の持続的発展に不可欠な産学官の人材の糾合と技術の統合化を推進し、戦略的アプローチに基づきクラスターの結集が不可欠な共通的・長期的な研究課題に取り組み(シーズ開発・プロジェクト実施)、その成果の最大化を図るため、海事クラスター共同研究のパイロット的なプロジェクトとして船舶の実海域性能をテーマとした共同研究(実海域性能プロジェクト)を発足させることとなりました。
 実海域性能プロジェクトを7月から実施するべく、6月より我が国海事関係者への参加募集を開始します。
 なお、このプロジェクトを推進するため、海上技術安全研究所及び日本海事協会が事務局の役割を担います。

2.実海域性能プロジェクトの概要
 波や風のある船舶が実際に運航する海域の中での船舶の速力、燃費等の性能(実海域性能)を正確に評価する方法を開発するための共同研究プロジェクトです。
 この評価方法が明確になり、世界共通の指標となることで、実際の運航状態における船舶自体の性能及び運航方法の効率を正しく評価することが可能となり、より効率の高い海上輸送を実現するとともに、温室効果ガスなどの地球環境への負荷を低減することができると考えます。
 また、我が国企業が運航・建造する船舶は、一般には実海域での性能が優れているとされていますが、世界共通の指標のもとで技術を切磋琢磨することで、さらに優れた海上輸送が実現できると考えます。
 このため、このプロジェクトが、世界の海上輸送の高度化に貢献しつつ、我が国の海事クラスターの国際競争力を強化する基盤となる技術をより高めることができる共同研究となることを期待して、多くの海事関係者がプロジェクトに参加することを望みます。

添付資料
別紙1 実海域性能プロジェクト 有志の会メンバー表
別紙2 実海域性能プロジェクトの概要

<問い合わせ先>
国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所
 企画部  松井(0422-41-3097)・禮田(0422-41-3310)
一般財団法人 日本海事協会
 技術研究所  平田(03-5226-2025)・時繁(03-5226-2025)

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