Press Release

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「船舶検査におけるドローン使用に係るガイドライン」を発行

2018年4月9日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、ドローン(無人航空機)を船舶検査に使用する際の適用範囲や手順、安全に運用するための技術的な注意点、並びにドローンサービス事業所に対する要件を規定した「船舶検査におけるドローン使用に係るガイドライン」を発行しました。

ドローンに関する技術は急速に進歩しており、近年では、操作性や飛行安定性が格段に向上するとともに、低価格化の実現と合わせて、多様な分野での活用が始まっています。船舶においても、点検・検査などでの活用に向けた取組みが進められています。

このような動きを受けて、国際船級協会連合(IACS)においても、ドローンを含む遠隔検査技術(RIT:Remote Inspection Techniques)の船舶検査への活用に対する議論が進み、2016年6月にIACS Rec.42(Guidelines for Use of Remote Inspection Technics for surveys)が改正されました。さらに関連するIACS統一規則(Unified Requirements)の改正も行われ、2019年1月に発効する見込みです。

一方で、貨物倉内やバラストタンクなどの船内でドローンを飛行させる場合、磁性体で囲まれた閉囲空間となるため、ドローンの飛行安定性に大きく関係する一部のセンサー類(GPSや磁気コンパス等)が正常に機能しない可能性を考慮に入れておくことが実効性のあるドローンの活用にとって重要となります。

こういった状況を踏まえ、本会では2017年9月に策定したClassNK研究開発ロードマップ2017の基幹テーマの1つに「検査技術の革新」を掲げ、ドローンの船舶検査への使用についても本格的に検討を開始し、基本性能実験や貨物倉内での飛行試験を通じて各種検証を進めてまいりました。

これらの取り組みにより蓄えたドローンに関する技術的知見と、これまで本会が長い歴史にわたって積み上げてきた船舶検査におけるノウハウとを掛け合わせ、ドローンを船舶検査へ使用する際の適用範囲や手順、安全に運用するための技術的な注意点、並びにドローンサービス事業所に対する要件をまとめたものが、本ガイドラインとなります。

本会は、今後もドローンをはじめとした革新的な技術を積極的に取組み、引き続き海事産業の更なる発展への貢献に努めてまいります。

本ガイドラインは、本会ウェブサイト(URL: www.classnk.or.jp )にてマイページのユーザー登録をすることにより、マイページの「ガイドライン」のページでご覧いただけます。

以上

ClassNK - EOD

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