Press Release

標題:
「遠隔検査に関するガイドライン」を発行―ICTを活用した遠隔検査の実施について

2019年10月4日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、ICT*1を活用した遠隔検査*2の実施に向け、「遠隔検査に関するガイドライン」を発行しました。本ガイドラインでは、一部の臨時検査を遠隔検査の対象としており、今後本ガイドラインの規定を満足する検査について、遠隔検査を適用していきます。

本会は、2017年に策定した研究開発ロードマップに沿った研究開発として、デジタル技術を活用した検査の高度化に取り組んでいます。これは、IoT技術、ICT、ビッグデータ、AI、状態監視・評価、ロボティクスなど様々なデジタル技術を活用して、より一層高度で合理的な検査の実施を目指すものであり、具体的には、情報通信技術を用いた遠隔検査、状態監視・評価技術に基づく船舶検査システム(船体、機関)、デジタルツインによる個船デジタルカルテなどの開発を行っています。

ICTを活用した遠隔検査については、従来の立会検査と同等の信頼性の確保、また透明性のある遠隔検査適用の判断基準の提示に向け、適用可能な検査の種類、遠隔検査が必要とする情報の種類や量、使用するICTの要件などについて調査、検討を行ってまいりました。これらの知見を本ガイドラインに取りまとめたものであり、今後規定を満足する検査について、遠隔検査を適用していきます。また、関連技術開発の進展にあわせながら、必要に応じて見直しを行っていきます。

本会は、引き続きデジタル技術を活用した検査の高度化に取組み、検査のより一層の質の向上と合理化に努めてまいります。

本ガイドラインは、本会ウェブサイト(URL: www.classnk.or.jp)にてマイページのユーザー登録をすることにより、マイページの「ガイドライン」のページでご覧いただけます。遠隔検査実施に関する問い合わせ窓口は、本会検査部(svd@classnk.or.jp / Tel 03-5226-2027)となります。

以上

*1 情報通信技術(Information and Communication Technology)、本ガイドラインでは、通信技術を活用したコミュニケーションツールを指す。

*2 検査プロセスのうち情報収集にICTを活用することで、検査対象への検査員立会いの代替とする検査を指す。例えば、スマートフォンやタブレットを使用し、インターネット回線を通じて、遠隔地にいる検査員と本船の乗組員がコミュニケーション(音声・画像・動画等の情報交換)をとることにより、検査に必要な情報を収集しながら検査を行うことを想定している。

ClassNK - EOD

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