Press Release

標題:
3D図面承認のフィジビリティスタディを完了

2020年3月19日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、ジャパン マリンユナイテッド株式会社(JMU)及びNAPAグループ(NAPA)と共同で実施している技術検討プロジェクトにおいて、3次元CADモデルを利用した図面承認(3D図面承認)に関するフィジビリティスタディ(実現可能性調査)の段階を完了しました。

造船設計の分野においては、2次元図面(2D図面)をベースとした設計から、3次元CADソフトウェアを活用した設計への移行が徐々に進んでいます。現在は2D図面が主流である船級協会の図面承認についても、3次元CADモデルの提出から審査の完了までのスキームが求められています。

本プロジェクトは、3D図面承認の実現に向け、JMU、NAPA、及び本会が図面承認における各プロセスで必要となる技術開発を検討すべく、発足しました。今般のフィジビリティスタディでは、JMUが設計・作成した30万載貨重量トン型鉱石専用船の3次元CADモデルを対象に、NAPAが開発した造船設計用3次元CADソフトウェア”NAPA Designer”*1をビューアとして使用し、本会にて構造設計の審査をトライアルとして実施しました。図面の提出、保管及び審査結果の通知は、本会の電子図面審査システム”NK-PASS”*2を利用しています。

調査の結果、船級承認に必要な情報が3次元CADモデルを通じて確認可能であること、及び”NK-PASS”が3次元CADモデルにも対応可能であることを確認するとともに、今後の3D図面承認の導入に向けた課題の整理を行いました。この調査結果は、今後の技術検討及び追加機能の開発にあたっての基礎となるものであり、本会は引き続き業界の皆さまと連携しながら、3D図面承認の実現に向けた取り組みを進めてまいります。

以上

*1 NAPAが開発、販売する造船設計用3次元CADソフトウェア
*2 本会が提供する図面審査用のシステムであり、図面の提出者は本システムを通じて図面の送信、審査進捗の確認・管理、返却図面の受領までを行うことができます。

ClassNK - EOD

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