Press Release
標題:
アンモニア燃料自動車運搬船の設計に対し基本承認(AiP)を発行
~川崎汽船と新来島どっくが開発した設計に対し~
2021年12月8日
一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、川崎汽船株式会社と株式会社新来島どっくが共同開発したアンモニア燃料自動車運搬船の設計に対し、基本承認(AiP)を発行しました。
燃焼時にCO2を排出しないアンモニアは、船舶の脱炭素燃料として活用が期待されていますが、人体への毒性や材料に対する腐食性を有しており、適切な安全確保措置が講じられる必要があります。アンモニアを船舶の燃料として使用するための具体的な国際基準はは未整備であることから、本会は、アンモニア燃料船に関わる船舶、船員及び環境に与えるリスクを最小化するための設備、制御及び安全装置等に関する要件を規定した「代替燃料船ガイドライン」を2021年8月に発行しています。
アンモニアを燃料として使用する際に課題となる毒性に対し、本会は川崎汽船、新来島どっくと共同で、潜在的なアンモニアの漏洩リスクに対する安全対策を評価・検討しています。その上で両社は、本検討結果により得られた知見も踏まえ、アンモニア燃料自動車運搬船の設計を開発しました。本会は本設計に対し、代替燃料船ガイドラインに基づき審査し、要件への適合を確認したことから、この度AiPを発行しました。
本会は、今後も脱炭素化に向けた先進的な取り組みに積極的に参画してまいります。また、フロントランナーとの協業により得られた知見を規則やガイドラインに取り入れることで業界全体の脱炭素化を支援してまいります。
AiP授与式の様子
右から
川崎汽船株式会社 執行役員 造船技術グループ長 中野豊久様
株式会社新来島どっく 取締役 常務執行役員 技術設計本部長 田中義雄様
一般財団法人日本海事協会 業務執行理事 副会長 重見利幸
アンモニア燃料自動車運搬船のイメージ図
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