Press Release

標題:
ClassNK、二相ステンレス鋼の溶接に関するガイドラインを発行

2014年1月14日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)(会長:上田 德)は、二相ステンレス鋼の溶接に関するガイドラインを発行しました。同ガイドラインは無償で本会ホームページよりダウンロードが可能です。

オーステナイト相とフェライト相からなる二相ステンレス鋼は、優れた耐食性と高強度を兼ね備えた鋼材であり、SUS304(*1)やSUS316L(*2)などのオーステナイト系ステンレス鋼(*3)に比してニッケル含有量が抑えられています。

これまで国内造船所で建造されるケミカルタンカーの貨物タンク用材料は、主にオーステナイト系ステンレス鋼が使用されてきましたが、近年では二相ステンレス鋼を活用する事例が増加しています。一方、造船所が二相ステンレス鋼を初めて使用する場合は、使用前に同鋼の溶接に適用する溶接施工要領書(WPS:Welding Procedure Specification)を新たに作成する必要があります。

本会では、二相ステンレス鋼に適用する溶接施工要領書の作成を支援することを目的に、溶接施工要領書と溶接施工法承認試験の要件をガイドラインとして包括的に取りまとめました。このガイドラインは、本会の関連規則に準拠し、且つ、二相ステンレス鋼の溶接における留意点も含めています。

本会は、必要な技術支援を通じて、今後も海事産業の発展に貢献してまいります。

*1: SUS304は、JIS規格およびNK鋼船規則に規定される代表的なオーステナイト系ステンレス鋼。
*2: SUS316Lは、JIS規格およびNK鋼船規則に規定されるオーステナイト系ステンレス鋼の一種で、炭素量を減らし、耐食性を高めるためにモリブデンやニッケルを添加した鋼材。
*3: オーステナイト系ステンレス鋼は、一般に耐食性、加工性、溶接性に優れたステンレス鋼材の一種。

以上

この件に関するお問い合せ先:
一般財団法人 日本海事協会
材料艤装部
Tel: 03-5226-2020
E-mail: eqd@classnk.or.jp

ClassNK - EOD

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