Press Release
標題:
日本郵船株式会社を最上位のイノベーションエンドースメント認証
2022年3月30日
~組織がイノベーションを持続的に実施していることを認めた「プロバイダー認証 クラスS」第1号~
一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、日本郵船株式会社海務グループに対し、組織を対象とするプロバイダー向けイノベーションエンドースメントの最上位であるクラスSの第1号として認証しました。
第三者認証を通じ、革新的な取り組みをサポートする本会イノベーションエンドースメントの「プロバイダー認証」は企業など組織を対象としています。企業が、ESGに配慮した経営やSDGsの追求を進める中、サステイナブルで競争力のあるビジネスの確立に向けて、ビジネス手法や組織そのものを変革する取り組みを第三者として認証します。認証には、企業のイノベーション活動の状況に応じ、次の3段階を設けています。
クラスC(コンセプト:イノベーションを行うための組織の方針や体制が確立されている)
クラスD(デベロップメント:具体的なイノベーション活動が行われている)
クラスS(サステイナブルインプリメンテーション:イノベーションが持続的に行われると共に、その成果がビジネスに実装されている)
日本郵船株式会社からの申し込みを受けた本会は、イノベーション手法の専門家により、同社海務グループのデジタル船舶管理体制の取り組みを中心に審査を行いました。同社のRemote Diagnostic Center(RDC)*1では、運航データとグループ会社の株式会社MTIと開発したAIを活用した異常検知システムから得られた異常検知結果を、専門知識と経験を持った海技者(Expert)が精査することで、より精度の高い安全を生む仕組みの開発が進められています。多数の関係者へのインタビュー、イノベーションへの取り組みによる成果の確認などを通じ、運航船の安全性向上に向けた同社のイノベーション活動へのトップマネジメントのコミットメント、マネジメントシステムとしての確立と実践を検証しました。
同社の取り組みが、クラスS段階の要求事項を満たすものであることがされたことから、この度、本会として第1号となるプロバイダー向けイノベーションエンドースメントの認証証書を発行しました。クラスS認証は、効果的にイノベーション活動ができるようマネジメントシステムが確立し運用されていることに加え、船舶IoTデータや人材の活用を通して社会課題を解決し、継続的に新たな価値を創出している組織であることを示すものとなります。
本会は船舶、製品・ソリューション、プロバイダーを対象とするイノベーションエンドースメントをさらに推進し、革新的な技術や取り組みのサポートに努めてまいります。
以上
*1 Remote Diagnostic Center
船舶IoTデータマネジメントシステム「SIMS(Ship Information Management System)」搭載船約200隻の機関プラントの状態が、人工知能(AI)及び同社海技者が24時間遠隔で診断・監視されている。所在地:フィリピン、マニラ
証書授与式の様子
右:日本郵船株式会社 専務執行役員 小山 智之様
左:一般財団法人日本海事協会 会長 坂下 広朗
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