Press Release
標題:
コンテナ船などの安全かつ効率的な運用確保に向けた基準を発行
~「コンテナの積付け及び固縛に関するガイドライン(第3.0版)」及び「パラメトリックロール対策のためのガイドライン」~
2023年2月28日
一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、より安全かつ効率的なコンテナの海上輸送を実現するために、「コンテナの積付け及び固縛に関するガイドライン(第3.0版)」及び「パラメトリックロール対策のためのガイドライン」を発行しました。
コンテナの積付け及び固縛のための評価手法を提供する「コンテナの積付け及び固縛に関するガイドライン(第3.0版)」には、急激なコンテナ船の大型化やラッシング技術の進歩に対応し、安全性と経済性が両立するよう最新の動向や本会の研究開発成果を取り入れました。本会の船体構造規則(鋼船規則C編)の全面改正作業において行ったAIS及び海象のビッグデータを組み合わせた荷重解析を反映し、航路だけでなく季節の影響も考慮した最適な積付け運用を可能としています。
また、「パラメトリックロール対策のためのガイドライン」は、近年の大型コンテナ船で発生した荷崩れ事故の要因として挙げられるパラメトリックロール*1への対応検討をサポートするものです。IMOの「第2世代非損傷時復原性基準に関する暫定ガイドライン(SGISc)*2」に基づく評価の他、設備及びオペレーション上でのパラメトリックロール対策が講じられた船舶にノーテーションを付与するための要件を取りまとめています。さらに、パラメトリックロールの発生メカニズム、その特徴や注意点、パラメトリックロール応答計算の概要、パラメトリックロール発生の危険を図示したポーラーチャートの実用的かつ合理的な作成方法など対策のための装置や手法を掲載し、理論面から実践面まで幅広く網羅したガイドラインとなっています。本ガイドラインに規定した手法はコンテナ船のみならず自動車運搬船などにも適用可能です。
これらのガイドラインは、本会ウェブサイト(www.classnk.or.jp)のマイページのユーザー登録をすることにより、マイページの「ガイドライン」のページでご覧いただけます。
以上
*1 船の横揺れ周期と波の出会い周期が一定の関係になった場合に横揺れが増幅する一種の共振現象
*2 Interim Guideline on the Second Generation Intact Stability Criteria (MSC.1/Circ.1627)
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