Press Release

2023年6月29日

一般財団法人日本海事協会（ClassNK）は、パナマ主管庁より、航海情報記録装置（VDR）の船上での年次性能試験（Annual Performance Test: APT）について、古野電気株式会社のHermAceの機能を代替手段とする承認を取得しました。今後、パナマ籍の本会登録船のVDR APTを遠隔実施することが可能となります。

SOLAS条約により、VDRには、毎年有資格者（エンジニア）が訪船し、その動作と航海情報の記録などを確認するAPTが要求されます。HermAceはVDRを含めた古野電気製航海用電子機器の稼働状況を、遠隔で監視できるソリューションです。本製品によるリアルタイムデータと履歴を活用したリモート診断などをエンジニアが確認することで、遠隔の場合でも従来と同等の年次性能試験が実現されています。本会はHermAceに対する製品・ソリューション向けイノベーションエンドースメント*認証を本年2月に発行しました。

今般、本認証を通じて検証した機能の有効性を基に、本会登録船の船上APTの代替手段としてHermAceを用いることへの承認をパナマ主管庁より取得しました。パナマ主管庁がこの種の承認を行うのは初となります。船腹量において世界最大の船籍国である同国の承認を受け、デジタル技術を活用した試験手法の普及が期待されます。

本会は今後も、安全性、効率性、持続可能性の向上を目指した革新技術の普及に貢献すべく、イノベーションエンドースメントをはじめとした包括的な認証サービスに注力するとともに、船舶運航の効率化に向けた取り組みに努めてまいります。

以上

* 本会は、革新技術の普及、発展を促すべく、製品・ソリューション向けイノベーションエンドースメント認証を提供しています。革新的な機能を有する機器やソフトウェアなどを対象とする第三者認証を通じ、製品やサービスの展開をサポートします。

関連プレスリリース
（古野電気）：パナマ主管庁より、「HermAce」をVDR APTの代替手段とする承認取得
https://www.furuno.co.jp/news/general/general_category.html?itemid=1343&dispmid=1017



ClassNKイノベーションエンドースメント紹介動画：
https://youtu.be/_ziAX-oJxyQ

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