Press Release
標題:
成功事例を活用し、様々な事態に柔軟に対応できる新たな船舶管理の指針を公表
~より安全で効率的な船舶運航の実現に貢献~
2025年4月30日
一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、燃料転換、規制強化、人材不足など、船舶管理を取り巻く環境が変化していく中で、安全確保を最優先とした持続可能な船舶管理を実現するための新たな指針「先進的な船舶管理に向けてのガイドライン」を公開しました。これまであまり注目されてこなかった成功事例の教訓を活用することで、想定外の事態にも柔軟に対処できることを目指しています。
予測困難な状況が多い海上では、安全な航海のためにはケースバイケースの判断が求められます。また、海難事故の発生の多くの原因はヒューマンファクターによることが分かっています。さらに、技術革新や環境規制の導入に伴い、船舶の安全運航および管理効率の向上は促進される一方、従来要求されていなかった新たな知識や能力の習得が求められていることから、関係者の負担が増加しています。このような状況下において、従来のような過去の失敗をもとにリスクを排除し安全を確保するというアプローチだけでは、適切に対応できるとは限らなくなってきています。
そこで本会は、成功要因を分析しその発生確率を高めるという安全管理のアプローチと、強さだけでなく「しなやかさ」をもって⽬的を達成する「レジリエンスエンジニアリング」というアプローチに着目しました。本ガイドラインでは、これらのアプローチを踏まえ、コンピテンシーマネジメント、プロセスマネジメント(機能的な安全管理システム)、ナレッジマネジメントの3点を新たな船舶管理の実現に向けた柱として提示しています。
ISMコード体制における従来の船舶管理の取り組みを基盤とし、強靭な船舶の安全管理のみならず、関係者の負荷軽減を目的とする各種施策を通じ、本会は今後も持続的な船舶管理の発展に貢献してまいります。
備考:
「コンピテンシーマネジメント」では各乗組員に必要なスキルや訓練を管理する仕組みを、「プロセスマネジメント(機能的な安全管理システム)」では明確で理解しやすい実⽤的なマニュアルを、「ナレッジマネジメント」では組織が保有する安全運航のノウハウなどの知識を効果的に収集、整理、共有、有効活⽤する仕組みを提案しています。
本ガイドラインは、上記ポータルサイト上、および本会ウェブサイトのマイページのユーザー登録により、「ガイドライン」にてご覧いただけます。
https://www.classnk.or.jp/account/ja/Rules_Guidance/ssl/guidelines.aspx
以上
【本件に関するお問い合わせ】
一般財団法人日本海事協会 認証本部 認証・海技部
TEL: 03-5226-2178
E-mail: qad@classnk.or.jp
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