Ro-Ro船業界のGHG排出量データ活用を支える国際運営組織が発足 ~ClassNKが参画する新たなGHGデータガバナンス体制が始動~

2026年8月19日


このたび、Ro-Ro船事業者等が参画し、世界の自動車輸送船隊の輸送能力*1の約80%をカバーするGlobal Ro-Ro Community(GRC)*2において、GRCの運営を担う「GRC Council(GRCC)」が設立されました。本会は、GRC設立当初より第三者検証機関として参画しており、このたび設立されたGRCCにおいても、ガバナンスフレームワークおよびデータ取扱規程の策定を通じて、その運営基盤の構築に貢献しました。

GRCCの設立により、GHG排出量算定手法やデータ取扱規程を継続的に見直し・改善するためのガバナンス体制が正式に整備されました。これにより、Ro-Ro船社だけでなく、荷主企業や自動車メーカー等も、信頼性・透明性の高いGHG排出量データを活用できる環境が強化され、サプライチェーン全体での排出量管理や脱炭素化の取組みをより効果的に進めることが可能となります。また、国際的に整合した排出量算定手法の継続的な改善を通じて、環境情報の透明性向上や業界全体の脱炭素化の促進も期待されています。

本会は今後も、第三者検証機関としての知見と経験を活かし、信頼性の高い一次データに基づくGHG排出量算定の普及を通じて、船社、荷主企業および自動車メーカー等による脱炭素化の取組みを支援してまいります。

GRCC設立の背景
FuelEU MaritimeやIMOの温室効果ガス削減制度、企業のScope 3排出量開示の進展を背景に、信頼性の高い一次排出データへの需要が高まっています。こうした中、Ro-Ro船社および荷主企業間の業界横断的な協働を促進するため2024年にGRCが設立されました。GRCでは、Ro-Ro船事業者、第三者検証機関、荷主などが連携し、GHG排出量算定の精度向上と透明性確保に取り組んでいます。参加事業者は世界の自動車輸送船隊の輸送能力の約80%を占めており、業界横断的な排出量データ基盤の構築を進めています。

こうした取り組みの拡大に伴い、方法論の維持・改善、データ取扱ルールの管理、および意思決定プロセスの透明性確保が重要な課題となっていました。GRCCは、船社および検証機関による自主運営組織として、GRC Methodology*3、データ取扱規程および関連ガバナンス文書の継続的な見直し・改善を担います。これにより、船社による環境性能の説明や、荷主企業および自動車メーカー等によるScope 3排出量管理、脱炭素化戦略の高度化やサプライチェーン全体における環境情報の透明性向上に寄与することが期待されています。

ClassNKの役割
ClassNKはGRC設立当初から第三者検証機関としての役割を担っており、GRC Methodologyに基づくGHG排出量データの検証サービスを提供しています。検証済み一次データに基づく透明性の高い排出量算定を支援することで、Ro-Ro船業界における信頼性の高い環境情報基盤の構築に貢献しています。

また、GRCC設立に向けて、GRCのガバナンスフレームワークおよびデータ取扱規程の策定に参画し、関連する海事法務文書の整備を支援しました。さらに、本会環境部長の越智宏がGRCC副議長(Vice-Chair)に選出されるなど、本会は新たなガバナンス体制の構築と運営に積極的に貢献しています。

以上


*1 自動車相当単位(CEU: Car Equivalent Unit)ベース

*2 物流セクターにおける温室効果ガス(GHG)の削減を目指す国際的なNPO法人Smart Freight Centre(SFC)によって設立されたプログラム。Ro-Ro船事業者、第三者検証機関、荷主などが連携し、GHG排出量算定の精度向上と透明性確保に取り組んでいる。

*3 GRCが2025年に公表したRo-Ro船向けのGHG排出量算定手法。国際規格ISO 14083およびGLEC Frameworkと整合しており、第三者検証を受けた一次データに基づく船舶単位のGHG排出原単位の算定を可能としている。


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