その他研究開発(共同研究等)

ノンバラスト&K0次世代タンカー・バルクキャリアの研究開発

研究実施期間:2011年06月09日 ~ 2012年03月31日

共同研究者

公立大学法人大阪府立大学
株式会社西日本流体技研
ナカシマプロペラ株式会社
株式会社新来島どっく
佐世保重工業株式会社
株式会社大島造船所
株式会社サノヤス・ヒシノ明昌
株式会社アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド
ダイハツディーゼル株式会社
今治造船株式会社

研究の概要

 現在のタンカーやバルクキャリアのように肥大化した船舶では、形状影響係数K(粘性抵抗全体が摩擦抵抗の何倍になったかを示す指標)が0.3~0.4と言われている。 船体を流線型化することによってKを0.1以下にすると、低速巨大船の抵抗は20~30%削減することが可能である。本プロジェクトでは、これをK0化と呼んでいる。
 また、タンカーやバルクキャリアでは、片荷状態での運航が一般的で、軽荷時には大量のバラスト水の排出による生態系への影響、バラスト水交換作業、バラストタンク内の塗装、バラスト水処理装置の設置など、様々な問題を抱えている。 研究者代表は、このバラスト水の必要性をなくするために、上下可動のポッド電動推進器を搭載し、発電機室を船首側に移動することによって軽荷時のトリムを抑えた船舶を考案した(特許出願:特願2009-15157上下電動式推進装置を備えた船舶、出願人:大阪府立大学)。
 この考案をベースにして、実際の「ノンバラスト&K0タンカー・バルクキャリア」のフィージビリティを調査・研究し、その実現を図るのが本プロジェクトの目的である。
 従来のタンカーやバルクキャリアとは、船型が全く異なる新しいタイプの次世代船の開発を行う。その開発の基本コンセプトは、大量に積載しているバラスト水をゼロにして軽量化を図り、船型を箱型肥大船型から流線型にすることより粘性圧力抵抗を20%以上削減することである。 さらに、上下可動式の電動推進器を採用したディーゼル・電動ハイブリッド推進を採用とすることにより、前述のノンバラスト化、粘性圧力抵抗削減の効果も含めて、現在の船舶より30~40%の省エネを達成する。

研究成果報告書

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