Press Release

標題:
「船舶のサイバーレジリエンスに関するガイドライン」を発行 ~IACS UR E26の要件、必要な対応について解説~

2024年7月12日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、「船舶のサイバーレジリエンスに関するガイドライン」を発行しました。船舶のサイバーセキュリティの確保に向けた対応検討を支援すべく、新たに導入されるIACS統一規則(UR)に基づいた要件などを解説したものとなります。

IACSは、船舶へのサイバー攻撃等によるインシデントの発生を低減し、影響を軽減する機能(サイバーレジリエンス)に関する最低限の要件を定めた統一規則(Unified Requirement、以下UR)として、船舶を対象とするUR E26*1、船上のシステムと機器を対象とするUR E27*2を制定しており、2024年7月1日以降に建造契約を締結する船舶から適用を開始しています。

本会では、コンピューターシステムに関する規則である鋼船規則X編および船用材料・機器等の承認及び認定要領*3に各要件を取り入れるとともに、お客さまのサイバーレジリエンスに関する要件への円滑な対応をサポートすべく、関連する情報を集約したポータルサイトを整備し、情報提供を行っています。
https://www.classnk.or.jp/hp/ja/activities/cybersecurity/ur-e26e27.html

今般発行したガイドラインでは、主に造船所、船主、船舶管理会社の皆さま向けに、規則の適用範囲、承認プロセス、提出資料、および立会検査の詳細について解説しています。

本ガイドラインは、上記ポータルサイト上、および本会ウェブサイトのマイページのユーザー登録により、「ガイドライン」にてご覧いただけます。
https://www.classnk.or.jp/account/ja/Rules_Guidance/ssl/guidelines.aspx

以上

*1 UR E26: Cyber resilience of ships
船舶の設計、建造、機器等搭載、運航の各段階を通じ、運用技術(OT)および情報技術(IT)関連機器を本船のネットワークに安全に統合することを目的として、船舶をサイバーレジリエンスの集合体とみなし、機器の識別、保護、サイバー攻撃検知、対応、復旧に関わる要件を規定している。

*2 UR E27: Cyber resilience of on-board systems and equipment
サードパーティーの機器供給者によって、システムの統合性が確保および強化されることを目的として、船上のシステムおよび機器のサイバーレジリエンスの要件、また船上のユーザーとコンピューターシステムとのインターフェース、新規デバイスの船上実装に先立つ製品開発・開発要件について規定している。

*3 本会規則において、あらかじめ本会の承認または認定を得ることが定められている船用材料及び船用機器の承認または認定に関する試験、検査に適用


関連プレスリリース:
「船上のシステム及び機器のサイバーレジリエンスに関するガイドライン」を発行 ~サイバーセキュリティに関する新規則要件について解説~
https://www.classnk.or.jp/hp/ja/hp_news.aspx?id=10442&type=press_release&layout=1

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