Press Release

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「船上CO2回収貯蔵装置ガイドライン」を発行~実プロジェクトを踏まえた安全要件、ノーテーションに関する規定を提供~

2023年4月25日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、「船上CO2回収貯蔵装置ガイドライン」を発行しました。CO2回収貯蔵装置を搭載した船舶であることや、装置の搭載に備えた設計であることを船級符号の付記(ノーテーション)として示すための規定を取りまとめています。

船舶からのGHG排出量削減に向け、燃料転換に加えて、排ガス中のCO2を回収する手法への関心が高まっており、船上でCO2を回収及び貯蔵する装置の開発が進められています。本会は、三菱造船株式会社及び川崎汽船株式会社と共同で、実航海における洋上用CO2回収システムとしては世界初の"CC-Ocean(Carbon Capture on the Ocean)"プロジェクトに参画し、安全性の観点よりプロジェクト全般に関わる評価・検証に携わりました。

本ガイドラインは、実プロジェクトを通じて得られた知見を基に、船上CO2回収貯蔵装置の概要の解説、装置及び船上への設置に関わる安全要件を定めた上で、装置を搭載した船舶や将来的な装置の搭載に備えた設計であることを示すためのノーテーションの規定を取りまとめたものです。

さらに、船上CO2回収貯蔵装置の利用にあたっては、CO2吸収塔やCO2貯蔵タンクなどの追加機器の設置スペース、吸収に用いるアミン水溶液の加熱やポンプ類を駆動するための追加エネルギーの検討が必要となります。初期検討の参考となるよう、主要追加機器の寸法及び追加エネルギーの概算方法をガイドラインの付録として含めています。

本ガイドラインは、本会ウェブサイト(www.classnk.or.jp)のマイページのユーザー登録をすることにより、マイページの「ガイドライン」のページでご覧いただけます。




参考:本会プレスリリース「洋上用CO2回収装置実証試験"CC-Ocean"プロジェクトがマリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー2021を受賞」(2022年7月25日)
https://www.classnk.or.jp/hp/ja/hp_news.aspx?id=8302&type=press_release&layout=1

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