Press Release

標題:
新来島サノヤス造船による大型タイプCフルレフ式アンモニア専用貨物タンクにAiPを発行

2024年12月24日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、株式会社新来島サノヤス造船による、大型タイプCフルレフ式アンモニア専用貨物タンクおよび貨物ハンドリングシステムに対し、基本設計承認(AiP)を発行しました。本船コンセプト設計における規則類の観点での技術的実現可能性を示すものになります。

燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しないアンモニアは、脱炭素社会の実現に向けたクリーンエネルギーとしての活用が見込まれており、海上輸送の増加が予想されます。本タンクは、新来島サノヤス造船により、日本国内のこうした需要に応える形で、一度に大容量のアンモニアの海上2次輸送を可能にする大型タンクとして設計されました。世界初*¹のフルレフ式のType Cタンクであり、設計圧力を抑えることで、本体重量の軽量化を実現しています。

本会は本船のコンセプト設計に対し、IGCコードを取り入れた本会鋼船規則「N編」に基づく審査を行い、所定の要件への適合を確認したことから、AiPを発行しました。近い将来に本タンクを搭載した実船の建造を目指していることから、実際の設計時に懸念される事項を洗い出すことを念頭に実現可能性の審査を実施しました。

新たな技術開発や社会実装に対し、本会は安全性評価をはじめとした貢献に引き続き努めてまいります。


以上


*1 新来島サノヤス造船調べ

内航アンモニア輸送船イメージ(提供:新来島サノヤス造船)


AiP授与式

右:株式会社新来島サノヤス造船 代表取締役社長 森本 洋二 様
左:一般財団法人日本海事協会 常務理事 技術本部長 松永 昌樹


基本設計承認(Approval in Principle: AiP)について:
設計初期の段階あるいは特定の実装対象船舶が決定する前の段階で、国際条約や船級規則など既存の規制に基づき、設計を審査し、要件への適合の証明として発行する。後工程における規制面の手戻りの防止や、船級登録時の審査時間の短縮につながるとともに、設計状況の対外的なアピールの技術的根拠として活用することが可能となる。詳細は本会ウェブサイト参照


【本件に関するお問い合わせ】
一般財団法人日本海事協会 技術本部 機関部
TEL: 03-5226-2022
E-mail: mcd@classnk.or.jp

【報道関係のお問い合わせ】
一般財団法人日本海事協会 営業本部 広報室
〒102-8567 東京都千代田区紀尾井町4-7
TEL: 03-5226-2047 FAX: 03-5226-2039
E-mail: eod@classnk.or.jp

ポップアップウィンドウを閉じるボタン