Press Release

標題:
三菱造船、日本ガスラインによる内航液化CO2輸送船にAiPを発行 ~CCSバリューチェーンを支える液化CO2輸送船の安定的な供給の実現に向けて~

2025年2月5日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、三菱造船株式会社および日本ガスライン株式会社が共同で開発を進める内航液化CO2輸送船に対し、基本設計承認(AiP)を発行しました。CCS*1バリューチェーン構築においては、大型船による国内外への輸送に加えて、国内小規模排出地からのCO2を回収して、海外貯留地への出荷地点へ輸送する内航船は重要な役割を担っており、その需要の拡大が見込まれます。今回のAiPは、こうした需要に応えるための内航液化CO2輸送船の供給を目指す一歩となります。

 本船は、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)により令和6年度に実施されている「先進的 CCS 事業に係る設計作業等」*2の一環としてコンセプトスタディが行われていました。

本会は本船の設計に対し、液化CO2やLNGなどの液化ガスをばら積貨物として輸送する船舶の構造および設備の安全要件が規定された国際規則であるIGCコードを取り入れた、本会鋼船規則「N編」に基づく審査を行い、所定の要件への適合を確認したことから、AiPを発行しました。

新たな技術開発や社会実装に対し、本会は安全性評価をはじめとした貢献に引き続き努めてまいります。

以上

*1 Carbon dioxide Capture and Storage(CCS):
排出ガスなどに含まれるCO2を分離・回収し、地下の安定した地層の中に貯留する技術。

*2 関連リンク:
JOGMEC「先進的CCS 事業に係る設計作業等」の受託について | 海運-LPGを輸送する【日本ガスライン(株)】

基本設計承認(Approval in Principle: AiP)について:
設計初期の段階あるいは特定の実装対象船舶が決定する前の段階で、国際条約や船級規則など既存の規制に基づき、設計を審査し、要件への適合の証明として発行する。後工程における規制面の手戻りの防止や、船級登録時の審査時間の短縮につながるとともに、設計状況の対外的なアピールの技術的根拠として活用することが可能となる。詳細は本会ウェブサイト参照

【本件に関するお問い合わせ】
一般財団法人日本海事協会 技術本部 技術部
TEL: 03-5226-2042
E-mail: tsd@classnk.or.jp

【報道関係のお問い合わせ】
一般財団法人日本海事協会 営業本部 広報室
〒102-8567 東京都千代田区紀尾井町4-7
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