標題:
3Dモデルを用いた図面承認のためのガイドラインおよび対応システムをリリース
~次世代承認プロセスの運用を業界に先駆けて開始し、船舶設計の効率化に貢献~
2026年5月28日
一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、3Dモデルを中心とした次世代の設計・承認方式である3DMBA(3D Model-Based Approval)の承認プロセス枠組みを示した「3D Model Based Approval(3DMBA)に関するガイドライン」を発行しました。併せて、3DMBAに対応した図面承認システム「NK-PASS*1」および「ClassNK 3DViewer*2」をリリースし、業界に先駆けて3DMBAによる承認プロセスの運用を開始しました。
本ガイドラインは、造船所、設計者、船主および船級協会が共通の前提に基づいて3DMBAを導入・運用するため、承認対象となる情報や設計変更時の取り扱いを明確化し、3Dモデルを用いた承認申請・審査の円滑化を目的とするものです。また、今回リリースしたNK-PASSおよびClassNK 3D Viewerの利用によって、Open Class 3D Exchange (OCX) *3ベースの3Dモデルを用いた承認申請・審査を一体的に進めることが可能となります。船舶の設計初期段階から3Dモデルを活用することで、後工程における手戻り削減や設計作業の効率化を後押しします。
本ガイドライン発行の背景
近年、造船設計・生産の分野において3Dモデルの活用が進展しています。3Dモデルは、複雑な構造や配置を視覚的に把握できるだけでなく、設計意図や要求事項の正確な伝達が促進され、設計情報の可視化や精度向上、設計変更管理の高度化などが期待されています。一方で、船舶の設計承認は、従来2D図面を中心に行われてきました。3Dモデルを承認プロセスに活用するためには、承認対象とする設計情報の範囲や提出単位、設計変更時の取り扱い、従来の2D図面との関係などについて、関係者間で共通の理解を形成することが重要となります。また、3DMBAを円滑に導入・定着させるためには、システムの整備に加え、承認制度としての基本的な考え方や運用ルールを明確に示すことが不可欠です。そこで本会は、国内10社と共同で実証テストを実施し、3Dモデルを用いた承認プロセスの実現可能性を検証*4するとともに、実務適用に向けた課題および知見を整理しました。その成果を含め、本ガイドラインを取りまとめました。
本ガイドラインの特徴
今回発行したガイドラインでは、3Dモデルを承認の中心とする際の実務上の取り扱いについて、以下の点を整理しています。
- 3Dモデルを承認対象とする際の基本方針
- 承認対象とする設計情報の範囲および提出単位
- 設計変更・改正時における承認上の取り扱い
- 移行期を想定した、3Dモデルと2D図面を併用する場合の運用方針
- OCX形式の3Dモデルの取り扱い
システムとガイドラインの関係
本ガイドラインは、本会が提供する図面承認管理システム「NK-PASS」および「ClassNK 3DViewer」を用いた3DMBA対応システムの運用を前提として策定されています。今回のシステムリリースにより、OCXベースの3Dモデルを用いた承認申請および審査が可能となり、ガイドラインに基づく3Dモデル活用の設計・承認プロセスを一体的に行うことができます。
今後の対応
本会は、今後も実運用を通じて得られる知見や関係者からのフィードバックを踏まえ、本ガイドラインの内容を必要に応じて見直していく予定です。また、設計・承認プロセスにおけるデジタルデータの一貫した活用を見据え、OCXをはじめとする国際標準やデジタル技術の進展を踏まえながら、3Dモデルを中心とした設計・承認プロセスの高度化および関連する業務プロセスとの連携について、継続的に検討・対応してまいります。
本ガイドラインの入手方法
本ガイドラインは、本会ウェブサイト(URL: www.classnk.or.jp)にて、マイページのユーザー登録を行うことにより、マイページ内「ガイドライン」からご覧いただけます。
https://www.classnk.or.jp/account/ja/Rules_Guidance/ssl/guidelines.aspx
以上

*1 NK-PASS:
本会が提供する図面承認管理システム。これまで2D図面承認に使用されてきたが、今回のシステムリリースでは3DMBA向けの機能を実装し、OCXベースの3Dモデルを用いた承認が可能となる。
*2 ClassNK 3DViewer:
本会が開発を進める、OCXベースの3Dモデルの描画に対応した3Dビューア。3DMBAをはじめとする3Dモデル中心のデジタルデータ活用を目的としている。
*3 Open Class 3D Exchange (OCX)形式:
3Dモデルデータや設計仕様を含むファイル形式の一種であり、3DMBAに適用可能なデジタルプロトコル。造船所、船級協会間の円滑なデジタルワークフローを可能にすることを目的として開発され、船級協会、3Dベンダー、設計者等で構成するコンソーシアムにおいて標準化が進められている。
*4 関連プレスリリース:
3Dモデルに対応した図面承認システム、国内10社と実証テストを開始 ~システム開発とガイドライン整備を推進、次世代承認プロセスへの移行をサポート~
https://www.classnk.or.jp/hp/ja/hp_pressrelease.aspx?id=14682&layout=1
【本件に関するお問い合わせ】
一般財団法人日本海事協会 技術本部 技術部
TEL: 03-5226-2042
E-mail: tsd@classnk.or.jp
【報道関係のお問い合わせ】
一般財団法人日本海事協会 経営企画本部 ビジネス部 広報課
〒102-8567 東京都千代田区紀尾井町4-7
TEL: 03-5226-2040 FAX: 03-5226-2034
E-mail: eod@classnk.or.jp
ポップアップウィンドウを閉じるボタン