その他研究開発(共同研究等)

Coating Technical File (CTF)システムのクラウド化による情報管理機能の強化

研究実施期間:2010年12月01日 ~ 2011年06月30日

共同研究者

今治造船株式会社
財団法人日本船舶技術研究協会
川崎重工業株式会社
三菱重工業株式会社
三井造船株式会社
内海造船株式会社
麻生セントラル株式会社

研究の概要

 塗装性能基準(PSPC)では、バラストタンクの塗装に関して、素材から建造までの工程における検査およびそのデータ管理について、CTF(Coating Technical File)を作成し、本船上に保管することを義務付けている。また、就航後の塗装に関する補修や修繕のデータについても保管することとしている。
 第1段階(2009年8月~2010年4月)として、新造時のCTFの作成支援システムの開発・構築を行った。 このシステム開発では、PSPCの要件を満たすCTF作成機能に重点を置いた開発を行った。 その結果、造船現場からCTF作成支援システムについて、クラウド型システムの構築が強い要望として上がってきた。
 本事業では、第1期で開発されたCTF作成支援システムを発展させるとともに一層のユーザビリティーの向上と検査時における負担の軽減を図るためにクラウド型システムの開発を行い、造船業界の塗装作業と検査業務の効率化に資することを目的とする。

1. クラウド型システムの開発
 クラウド型システムにより各ユーザー企業における企業内情報の共有化を図る。

2. CTF作成支援システムの機能改善
 既存のシステムに対する改善要望を反映してユーザビリティーの向上を図る。

3. 中国語及び韓国語版の新規開発
 造船所よりの要望が強い中国語・韓国語対応の表示画面を導入し、本システムの活用範囲の拡大を図る。システムの円滑な運用を図るために、現地(大連、青島、南通)と国内造船所とのデータ送受信の動作確認を行う。

4. ユ―ザー管理機能の開発
 クラウド化に伴うセキュリティー確保のためにID/PASSの発行・管理システムを開発する。

5. ビューアー機能開発
 検査業務の円滑化を図るためにCTF提出・閲覧・確認等の機能を備えたシステムを開発する。

6. 事業の効果的推進と報告書の取りまとめ
 本事業を効率的に推進するために、(財)日本船舶技術研究協会内にCTFステアリンググループを設置し、関係者から意見を聴取し、開発に反映する。

研究成果報告書

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