その他研究開発(共同研究等)

レーザースキャナによる曲がり外板の工作精度評価システム開発

研究実施期間:2010年10月01日 ~ 2012年03月31日

共同研究者

住友重機械マリンエンジニアリング株式会社
国立大学法人東京大学

研究の概要

 曲がり外板とは船の船首尾に多くみられる任意の形状を持つ外板で、板に木型をあてがい、加熱と冷却の繰り返しによる塑性変形で加工される。 この工作手法は撓鉄(ぎょうてつ)と呼ばれ、工作精度は数個の木型を利用した熟練技能者の目視によってのみ評価される。 これは、完全に属人的な技能であり、客観的な評価基準も定まっていない。
 本研究では、レーザースキャナにより得られた曲がり外板の3次元点群データと設計データを比較し、その誤差を可視化することで曲面全体の工作精度を評価するシステムを開発し、その評価システムを用いて実際の曲がり外板の工作上の特性を分析することで、作業を定量的に捉え、最終的に商用レベルで各造船所が導入可能な一般化・標準化されたシステムを提供することを目的とする。

1. 点群データ自動処理システムの開発
 曲がり外板製作現場でのレーザースキャンによる計測データを、自動かつ短時間でノイズの除去・平滑化等のデータ処理を行うことができるソフトウエアシステムを開発する。

2. 3次元設計データ重ね合せ自動処理システムの開発
 1.による処理のなされた計測データと3次元設計データを比較し、その差を可視化するソフトウエアシステムを開発する。

3. データ蓄積による作業分析及び標準化
 2.で評価したデータを蓄積し、曲がり外板ごとの標準作業手順を確定させる。また、その手順で実際に作業した曲がり外板を2.のソフトで評価し、作業手順を補正・改善する。

研究成果報告書

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