大型タンカーのバラスト水処理装置レトロフィット試設計
研究実施期間:2012年02月01日 ~ 2012年09月30日
共同研究者
株式会社アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド
JX日鉱日石タンカー株式会社
研究の概要
タンカーのバラスト管装置は貨物区域を含む前方の危険バラストと機関室より後方の安全バラストの2系統に分離され、危険区画の管装置については防爆仕様が要求される。
また、VLCCのような大型タンカーは危険バラスト用のポンプとして最大級の容量を有しており、処理装置の容量も最大級となる。
このように、大型タンカーのバラスト水処理装置レトロフィットにおいては、他船種の場合と異なり、2系統の処理システムが必要であるとともに、防爆仕様の大容量装置を搭載する配置上の難しさを孕んでいる。
本研究では、大型タンカーを運用する上でバラスト管装置に要求される条件を整理し、合理的なバラスト水処理装置レトロフィット試設計を供することを目的とする。
1. 大型タンカー特有の下記諸問題を考慮したバラスト水処理装置の選定
1-1. 貨物油の荷役速度に対応する大容量の処理能力が必要であること
1-2. ポンプ室に配置される機器が防爆仕様を満足すること
1-3. 狭隘なポンプ室内への大型装置の配置と複雑な配管の改造が必要であること
1-4. 耐圧防爆機器をポンプ室に配置することにより通風装置の容量UPを要すること
1-5. ポンプ室内のポンプやファンの容量UPにより機関室内の原動機も改造を要すること
2. 選定された処理装置によるレトロフィット配管系統図及び配置図の作成