その他研究開発(共同研究等)

SCR脱硝触媒の排気ガス温度特性と耐久性に関する研究開発(フェーズ2)

研究実施期間:2012年06月30日 ~ 2013年05月31日

共同研究者

ヤンマー株式会社

研究の概要

 舶用機関に対する国際的な排気ガス規制であるIMO規制において、2016年予定で大幅な規制強化が決定している。本規制のNOx削減値はIMO1次規制対比で80%削減であり、機関での対応のみでは困難で、後処理技術としてSCR脱硝装置の開発が実施されている。
 2011年度事業では、酸性硫安が析出する排気ガス温度と燃料硫黄分の1つの条件において、SCR触媒劣化速度の触媒種依存性と、同一排気速度でE.C.A.燃料(2015年~)では酸性硫安析出発生がないことを明らかにした。2012年度は、そのE.C.A.と一般海域(2020年~)に対して規制される最大の硫黄分燃料において、酸性硫安が析出しない限界排気ガス温度レベルの調査を目的として、実機試験を行う。一般的に酸性硫安の析出は燃料硫黄分と、排気ガス温度の関係により示されるが、本試験は実機において、析出の温度境界値を調査するものである。具体的には、低排気ガス温度において、もっとも活性の高い低温型触媒を用い、パラメータとしてSO3濃度(燃料硫黄分)、排気ガス温度、尿素水噴射量(NH3濃度)を変更し、酸性硫安生成の平衡条件を調査する。
 本研究では、硫黄含有量0.1%及び0.5%の燃料で運転中の機関の排ガス温度及び尿素噴射量を変化させることにより、酸性硫安析出の温度境界値を調査する。なお、調査は、エンジンの長期連続運転が可能なヤンマーコタキナバルR&Dセンター(YKRC)において実施する。

研究成果報告書

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