その他研究開発(共同研究等)

舶用デュアルフューエルエンジンの開発

研究実施期間:2012年05月01日 ~ 2014年03月31日

共同研究者

ダイハツディーゼル株式会社

研究の概要

 石油は油田が潜在し、埋蔵量が限られていることから、その価格は上昇傾向にある。他方、天然ガスは、ガス田がより広範囲にわたり、埋蔵量も少なくないこと、さらにシェールガスの開発が容易になったことから、将来のエネルギー資源として期待されている。
 海事セクターでは、船舶から排出されるエンジン排気ガスによる環境汚染の影響を小さくすることが求められており、IMO MARPOL条約等によってNOx、SOx、PM、CO2の削減が規制化されたことで、エンジンメーカーにおいて各種の研究開発が進められている。天然ガスを用いたエンジンからの排気ガスは、NOx、SOx、PMの生成が少ない特長があり、酸性雨被害が大きいノルウェーを中心に船舶の燃料として利用が図られている。このため、将来の海上輸送機関である船舶の動力として、重油(HFO)及び天然ガスの両方を燃料油として利用でき、また運転中にディーゼルモード⇔ガスモードの任意切り替えを可能とするデュアルフューエルエンジンの開発は急務である。
 本事業では、負荷変動の大きい舶用特性に対応し、重油及び天然ガスの両方を燃料油として利用でき、また、ガスモードにおいてIMO NOx3次規制を満足するデュアルフューエルエンジンを開発するものである。

1. 基本コンセプトの検討
 ガス噴霧方式・燃焼室周辺構造の検討及びガス導入・制御等の検討を行う。

2. レイアウト設計
 基本コンセプトに基づき、燃焼室廻り、ガス供給システム等のレイアウト設計を行う。

3. 詳細設計
 レイアウト設計に基づき、構成する各部品等の設計を行う。

4. 試作
 詳細設計に基づき、エンジンを試作する。

5. 調整・性能試験
 試作したエンジンについて、各部調整を行い、所要の性能を確保する。

6. 評価
 得られた性能を評価し、目標を満足していることを確認する。

研究成果報告書

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