その他研究開発(共同研究等)

FPSO/FSO係留解析ツールの研究開発

研究実施期間:2012年05月01日 ~ 2014年09月30日

共同研究者

株式会社三井造船昭島研究所
三井造船株式会社

研究の概要

 海洋石油・ガスの浮体式生産貯蔵積出設備であるFPSOや貯蔵積出設備であるFSOは、適用水深が広く、他のフィールドへ容易に移動できることから世界的に数多くの設備が稼働している。貯蔵浮体部分は新造だけでなく、中古のタンカーを改造する場合もあるが、造船所として一般船舶以外の工事量の確保として期待されている。
 これまでに国内の造船会社は、FPSO/FSOの設計のために係留解析を実施してきたが、最近は建造が途絶えていることから、すぐに設計者が扱えるツールが存在しない。今後必要となるFPSO/FLNG等に対し、設計者が扱え、出力の評価も可能なツールが望まれている。スプレッド係留されたFSOの係留解析と評価を実施した結果、設計者が扱うツールとして次の要件が必要であることがわかった。
・業界標準ツールとしての評価
・鋼船規則に準じた入力データと結果の評価
・造船設計者が検討/評価できる
・スプレッド係留/Turret係留が扱える
・大水深係留時の索が長くなる問題を考慮できる
本事業では、上記の要件に対応でき、結果を評価し、船級承認できる解析ツールを開発することを目的とし研究開発を行う。

1. 勉強会の開催
 鋼船規則に準じた評価が可能であるツールを開発するために、プログラムのロジックだけでなく、入力データや評価方法について事前に協議する。

2. プログラミング
 スプレッド係留されたFSOの解析ツールをベースに下記の改造を行う。

2-1. 振れまわり動揺解析ロジックの追加
 スプレッド係留の場合、船体に対する相対的な外力方向は変わらないが、Turret係留の場合、ウエザーベーンにより、時々刻々外力方向が変化するため、ロジックの追加が必要である。
2-2. 動的係留力解析ツールの追加
 大水深になると索長が長くなり、索の付加質量や抗力といった索の動的な流体力の影響が大きくなり、このような力を評価できるロジックを追加する。
2-3. 入出力について
 勉強会で協議した入力データや出力データの評価について、GUI部の改造を行う。GUI部分は、英語表記とする。

研究成果報告書

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