その他研究開発(共同研究等)

次世代廃熱回収システムと機関プラント運用最適化システムの研究

研究実施期間:2013年11月01日 ~ 2015年02月28日

共同研究者

ジャパン マリンユナイテッド株式会社
川崎汽船株式会社

研究の概要

 国際海運における船舶に関しては、近年IMOによるCO2排出削減規制強化の動きの中で、2013年1月以降の新造船契約船にEEDIが義務化、段階的にその評価指数が引き下げられ、2025年にはReference Line比Δ30%が要求される。IMOの2025年EEDI規制を達成するには、『性能面(船形・プロペラ等)での開発による馬力低減』『低燃費率主機の採用(主機メーカー開発)』などが挙げられる一方、コンバインド発電システムのような廃熱回収システムの発展は非常に有用な手段である。
 一方、EEDIの他に船舶運航時には二酸化炭素放出抑制航行手引書(SEEMP)の作成と船上保持が義務付けられている。SEEMPは運航上の技術的手法により航行時のエネルギー効率を改善しCO2排出を抑制するための管理計画書であり、運航の効率性を示す指標としてエネルギー運航効率指標(EEOI)が定められている。SEEMPの義務化とその実行に際し、国際海運での船舶運航会社においては、EEOIを低減する技術手法に関するニーズが高まっている。EEOI低減の技術的手法の具体例としては、減速運転、潮流や海象を考慮した最適なルート選定、適切なメンテナンスなどが挙げられる。
 本研究では、コンバインド発電の効率アップ/改良や新たな廃熱回収手法を検討し、包括的次世代廃熱回収システムの確立を目的とする。また、現行廃熱回収システムの運航面での最適化や、低速運航時における機関プラント最適化による減速航行時の省エネ技術について検討し、EEOIを最小とするようなシステムのロジック確立と、減速航行時の省エネに繋がる運航指針の提言を行う。
・ 廃熱回収装置・推進加勢装置の高出力化・高効率化、電力削減
・ EEOI削減手法の策定
・ 運航の最適化システムのロジック構築
・ 新規廃熱回収技術の検討
・ 減速運転時の運航状況を最適化し、EEOI削減に繋げるロジックの構築

研究成果報告書

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