その他研究開発(共同研究等)

3次元レーザースキャナの実業務への適用に関する研究開発

研究実施期間:2012年04月02日 ~ 2014年06月30日

共同研究者

株式会社エス・イー・エー創研
日本郵船株式会社
株式会社商船三井
川崎汽船株式会社
佐世保重工業株式会社
株式会社三和ドック
株式会社MTI
国立大学法人東京大学
株式会社アルモニコス
株式会社ClassNKコンサルティングサービス

研究の概要

 2011年に実施した「3次元レーザースキャナによる舶用分野での有効活用モデルの調査研究」の成果により、3次元レーザースキャナは、バラスト水処理装置の就航船への設置工事での活用に加え、LNG船のメンブレンタンクの変形計測やばら積み貨物船のホールドフレームの変形計測など船舶の管理・検査にも活用できる可能性が示された。ただし、これらの活用のためには、それぞれの用途に応じたスキャナの計測方法の確立や、計測した点群データを迅速に処理できるソフトウェアの開発が前提となる。
 このような状況を踏まえ、実業務を行うために必要な手法及びソフトウェアの開発を本研究の目的とする。

1. 計測手法の確立および実船データの収集
 次の項目に関し、訪船して3次元レーザースキャナによる計測を行い、様々な手法の検証を行いつつ、ソフトウェア開発のためのデータ収集を行う。
1-1. バラスト水処理装置の就航船への設置工事に関わる計測
1-2. LNGメンブレンタンク内部構造の変形量の計測
1-3. ばら積み貨物船等の構造部材の変形量の計測
1-4. 船舶のメンテナンス及び損傷に対応するための実構造データ計測

2. ソフトウェアの開発
 次の事例において使用されることになる、3次元レーザースキャナで計測した点群データを処理するソフトウェアの開発を行う。
2-1. バラスト水処理装置の就航船への設置工事
2-2. LNGメンブレンタンクのメンテナンスのための変形量データ履歴の構築
2-3. 損傷による曲がり部外板の切り替え工事
2-4. パイプの切り替え工事

3. エンジニアリング作業の効率化と迅速に処理するための環境整備

・バラスト水処理装置の就航船への設置工事関連の業務が増加する状況を想定すると、大容量となる計測された点群データを効率的、短期間で3次元化処理する体制の確立も視野に入れる必要がある。この作業を複数社で手分けしての協業する場合の問題点を洗い出し、実業務で実施するために必要な環境整備について調査し、その手法を提案する。
・計測された点群データを3次元モデル化した後、実際の設計を行うに当たっては、当然船主の確認を受ける必要がある。その確認に要する時間を短縮するための遠隔地間での打ち合わせを行うために必要な環境整備について調査し、その手法を提案する。

4. その他の活用法の検討

n現状想定されている項目以外の活用法についても適宜検討を行い、実際に計測を行うなどしてその有効性の検証を実施する。

研究成果報告書

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