その他研究開発(共同研究等)

最適運航姿勢計算システムに関する研究開発

研究実施期間:2012年09月01日 ~ 2014年09月30日

共同研究者

株式会社商船三井
株式会社三井造船昭島研究所

研究の概要

 船舶のCO2排出量削減に向けた運航性能の改善策として、運航姿勢(喫水、トリム)の最適化が有効と考えられている。この様な燃費最小を実現する最適運航姿勢に着目し、これまでPCCおよびVLCC船型を対象に、CFD、水槽試験および実船試験などを通して基礎的な研究を行い、限られた対象ではあるが、最適な運航姿勢というものが確かに存在し、その運航性能改善効果は最大4%に及ぶことを確認した。
 本研究開発では、日本海事協会の協力の下、さらに対象をバルクキャリア、コンテナ船、LNG船等に拡張して研究を進め、CFD、水槽試験、実船試験をもとに運航姿勢と運航性能の関係を系統的に調査することにより、最終的には任意の船型(ある程度の制約条件は必要)に対し、載荷状態および航海速力に応じた最適運航姿勢を、少ない船型情報から精度良く計算するシステム(ソフト)を開発することを目的とする。
 開発されたシステムは、広く一般運航者へサービス提供可能なものとするなど、新造船のみならず広く既就航船舶への普及を図ることも視野に置き、船舶より排出されるCO2の削減に大きく寄与するものとしたい。

1. 運航姿勢(喫水、トリム)と運航性能(燃費)の関係を調査
1-1. 船種毎のタイプシップ船型の生成
1-2. CFD解析による調査
1-3. 水槽試験による妥当性の検討

2. 任意の船型に対応した運航姿勢影響データベースの構築
2-1. 任意船型の運航姿勢影響探索用船型の生成
2-2. CFD解析による任意船型データベースの作成

3. 最適運航姿勢計算システムの開発
3-1. 最適運航姿勢計算アルゴリズムの開発
3-2. 最適運航姿勢計算システムの開発
3-3. 実船試験による比較検証とシステムの高精度化

4. 実船試験
4-1. 実船試験方案の作成
4-2. 実船試験によるデータの取得
4-3. 実船計測データの解析

研究成果報告書

その他研究開発(共同研究等)に戻る