NKの歴史

日本海事協会の誕生は、海運・造船両業界の保護育成と海事関係法令の整備を目的として帝国海事協会が創立された1899年11月に遡ります。当時の事業内容は、広い意味での海事全般の発達を図ることを目的とするもので、技術的役割を中心とする今日のClassNKの活動とはずいぶん異なるものでした。


1915年、帝国海事協会は、船級部を設置して本格的な船級協会としての体制を整えましたが、船級事業をより国際的な事業として発展のために、1919年、当時、外国の有力な船級協会であったABS協会、RINA協会、そして後にLR協会と合併するBC協会の3協会との間で四船級協会連盟を結成し、世界の船級協会の仲間入りを果たしました。
1920年、帝国海事協会は華南丸に対して最初の船級証書を交付し、1926年には船級符号NS*がロンドンの海上保険業者の協会から正式に認められ、国際的に活動する船級協会としての地位を確立します。そして、1934年に施行された船舶安全法により、帝国海事協会が日本の船級協会として認定され、当会の基礎が固まりました。

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その後、第二次世界大戦中には外国の保険業者協会の認定が取り消され、大きな打撃を受けました。しかし、1946年、帝国海事協会は現在の日本海事協会に名称を改め、1952年、サンフランシスコ条約が発効してすべてが平時に戻ると同時に、NS*は再び外国の保険業者の業界から認められ、国際船級協会として再出発しました。
当会に船級登録された船舶の登録総トン数は1963年には百万トンを、1966年には1千万トンを超え、2007年には1億5千万総トンに達しました。2012年5月末には世界の船級協会で初めて2億総トンを達成しました。


海運業界と船級協会双方の国際化を反映して、現在当会に登録されている船舶のかなりの割合が日本以外の方々により運航されています。このような時勢に応えるため、当会は、世界中に事務所を配置してサービスネットワークの拡充に努め、また世界各地に委員会を設立してこれら各地の海運、造船産業の発展に貢献しています。1962年のロンドン事務所とニューヨーク事務所設立を皮切りに、世界各地の主要な港を中心に、検査拠点を設立してきました。

当会は、国際船級協会連合(IACS-International Association of Classification Societies )の1968年創設以来のメンバーです。IACSは、主要な船級協会を代表し、船舶の安全について国際的なイニシアチブと協力を促進するために設立された国際団体です。ClassNKは、過去4度にわたって議長協会を務めるなど、その目的達成に大きく貢献してきました。

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2009年11月に当会は創立110周年を迎え、2011年4月に一般財団法人に移行しました。

創立時から現在に至るまで、日本海事協会は、公正な第三者、そして、営利の追求を目的としない財団として、海上における人命と財産の安全確保と海洋環境の汚染防止に全力を尽くしています。

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