IMOの動向

IMO(International Maritime Organization:国際海事機関)は、国連の専門的活動を行う国際機関のひとつであり、国際貿易に従事する海運に影響のある全ての種類の技術的事項に関する政府の規則及び慣例について、政府間の協力のための機構となり、海上の安全、効率的な船舶の運航、海洋汚染の防止に関し最も有効な措置の勧告などを行うことを目的として設置されています。

現在、IMOには約170の国や地域及び約110の国際団体が加盟し、人命及び船舶の安全、海洋環境の保護、海事保安、国際海運の安全などの様々な観点から、船舶の構造や設備などの安全基準、貨物の積載限度に係る技術要件、船舶からの油、有害物質及び排ガスの排出規制などに関する条約の制定や改廃を随時行っています。

以下にIMOの組織図を示します。上部組織として総会、理事会があり、理事会配下に主に安全関連の案件を審議する海上安全委員会及び海洋環境保護関連の案件を審議する海洋環境保護委員会等5つの委員会があります。さらにIMOにおける審議の効率を図るため、その所属する上部委員会の付託を受け、専門的な技術事項について審議する各種小委員会を設けています。

IMO組織図
IMO 組織図

総会(Assembly)

全ての加盟国で構成され、2年に1回開催されます。任務は、事業計画及び予算の決定、理事会の構成国の選挙等となっています。

理事会(Council)

40か国の理事国で構成され、理事国の任期は、2年です。

海上安全委員会(MSC:Maritime Safety Committee)

全ての加盟国で構成され、2年間に3回開催されます。任務は、①航行援助、②船舶の構造・設備、③安全の見地からの配員、④衝突防止のための規則、⑤危険貨物の取扱い、⑥海上安全に関する手続き・要件、⑦水路情報、⑧海難調査、及び⑨その他の海上の安全に直接影響のある事項の検討等を行うことです。なお、詳細な検討は下部の小委員会に付託しています。

海洋環境保護委員会(MEPC:Marine Environment Protection Committee)

全ての加盟国で構成され、2年間に3回開催されます。任務は、船舶に起因する海洋汚染の防止及び規制に関する事項の検討等を行うことです。なお、詳細な検討は下部の小委員会に付託しています。

小委員会(Sub-Committee)

全ての加盟国で構成され、毎年1回開催されます。IMOにおける審議の効率を図るため、その所属する上部委員会(MSC及びMEPC)の付託を受け、専門的な技術的事項について審議しています。小委員会での検討結果は上部委員会に報告され、条約改正等のIMOとしての最終決定は原則として上部委員会が行います。

IMOの審議結果

IMOのMSC、MEPC等の会合結果を掲載します。

海上漂流者回収に関する計画及び手順書(サンプル書式)

海上人命安全条約(SOLAS条約)第V章第33規則では、船長は人が遭難しているとの情報を受けた場合は、全速力で遭難者の救助に赴かなければならいないとされています。
IMOでは、2006年より、海難現場に駆け付けた船舶が海上漂流者をどのようにして救助するか検討された結果、2012年11月に開催されたIMO第91回海上安全委員会(MSC91)において、各船舶が自船の事情に見合った救助計画及び手順を作成し本船上に備え付けることを義務化するSOLAS条約の改正、及び同計画及び手順書作成のためのガイドラインが採択されました。
なお、同改正は、2014年7月1日に発効する見込みであり、現存船を含む全ての船舶(国際航海に従事する旅客船及び総トン数500トン以上の貨物船)に適用されます。
弊会では、今般、関連業界の皆様が同計画及び手順書を作成する際の助けとなるよう、ガイドラインの内容に沿ったサンプル書式を作成しましたので、以下のリンクからダウンロードの上、ご利用ください。なお、サンプル書式をご利用の場合でも、各船舶の事情に沿った附属書1及び附属書2の作成が必要になりますので、ご注意願います。