エネルギー効率関連条約(SEEMP、IMO DCS、CII)

(2022年6月13日更新、MEPC 78審議結果 反映済み)
CII燃費実績格付け制度、SEEMP Part III作成・審査に関するご案内

2023年より開始となる「CII燃費実績格付け制度」に伴い、本格付け制度の対象となる船舶は2022年12月31日までにSEEMP Part IIIを作成し、旗国主管庁または代行検査機関(RO)の確認を受ける必要があります。詳細につきましては以下をご確認ください。

条約概要

SEEMP Part I

2011年7月に開催されたIMO第62回海洋環境保護委員会(MEPC 62)において、船舶エネルギー効率管理計画書(SEEMP: Ship Energy Efficiency Management Plan)に関する規則が採択され、国際航海に従事する総トン数400トン以上の船舶は、2013年1月1日以降、SEEMP Part Iを船上に所持することが義務付けられております。

IMO DCS及びSEEMP Part II

また、2016年10月に開催されたIMO第70回海洋環境保護委員会(MEPC 70)において、燃料消費量実績の報告に関する規則(以下、IMO DCS)が採択され、国際航海に従事する総トン数5,000トン以上の船舶は、2019年から燃料消費量等の運航データの収集及び報告が義務付けられております。IMO DCSの対象となる船舶は、本船のSEEMPに「データ収集及び報告手順に関する手順」(SEEMP Part II)を記載し,旗国主管庁または代行検査機関(RO)の確認を受ける必要があります。

CII燃費実績格付け制度及びSEEMP Part III

2021年6月に開催されたIMO第76回海洋環境保護委員会(MEPC 76)において、MARPOL条約附属書VIの改正(IMO決議MEPC.328(76))が採択され、2023年1月1日よりCII燃費実績格付け制度が導入されます。CII燃費実績格付け制度は、船舶の年間の燃費実績を確認し、その結果に応じて格付けを行うことで、国際海運全体の燃費改善を促進する枠組みです。本格付け制度の対象となる船舶は2022年12月31日までに本船のSEEMPに「CIIの計算方法、今後3年間のCII基準値、CII基準値を達成するための実施計画、自己評価及び改善に関する手順」(SEEMP Part III)を記載し、旗国主管庁またはROの確認を受ける必要があります。2023年のIMO DCSのデータから格付けの対象(2023年分の格付け自体は2024年に実施)となり、格付けはA~Eの5段階で実施されます。格付け結果が「E」または「3年連続でD」の低評価となった場合、SEEMP Part IIIに燃費改善計画を記載し、旗国主管庁またはROの確認を受ける必要があります。

本ページでは、IMO DCS及びCII燃費実績格付け制度の概要ならびに施行に際しての関連手続きとして、SEEMP Part II及びPart III審査に係る準備及び提出手順、ならびに燃料消費量等の収集・報告手順についてお知らせいたします。

1. 適用対象船舶

SEEMP Part I

国際航海に従事する総トン数400トン以上の船舶(機械的方法による推進を行わない船舶ならびに推進機関の有無にかかわらずFPSO、FSU及び掘削リグを含むプラットフォームを除く)に適用されます。

IMO DCS及びSEEMP Part II

SEEMP Part Iの船上所持が要求される船舶であって、総トン数5,000トン以上の船舶に適用されます。

CII燃費実績格付け制度及びSEEMP Part III

IMO DCSが要求される船舶のうち、バルクキャリア、ガス運搬船、タンカー、コンテナ船、一般貨物船、冷凍運搬船、兼用船、自動車運搬船、Ro-ro貨物船、Ro-ro旅客船、LNG運搬船、クルーズ客船に適用されます。

2. 要求事項と施行スケジュール

適用対象船舶に対し、次の要件が適用されます。

1)「自主的なエネルギー効率改善のための運航管理計画(SEEMP Part I)」の船上保持

2) 旗国主管庁またはROにより検証された「データ収集及び報告手順に関する手順書(SEEMP Part II)」及び確認書
(Confirmation of Compliance-SEEMP Part II)の船上保持

3) 旗国主管庁またはROにより検証された「CIIの計算方法、今後3年間のCII基準値、CII基準値を達成するための実施計画、自己評価及び改善に関する手順書(SEEMP Part III)」及び確認書(Confirmation of Compliance-SEEMP Part III)の船上保持
i. 2023年1月1日以降に引き渡しが行われる船舶:引き渡し日まで
ii. 前(i)以外の船舶: 2022年12月31日まで

4) 燃料消費量等に関するデータの収集
-毎年、1月1日から12月31日(=暦年)のデータの収集

5) 燃料消費量等に関するデータの合算、燃費実績(CII)及びCII格付けの算出、旗国主管庁またはROへの報告 
-各暦年終了後、3ヶ月以内
-ただし、「燃費実績(CII)及びCII格付けの算出」は、2023年の年間データより対象

6) CII格付け結果が「E」または「3年連続でD」の低評価となった場合、SEEMP Part IIIに燃費改善の是正措置計画を記載し、旗国主管庁またはROの確認を受ける
-各暦年終了後、4ヶ月以内

7) 旗国主管庁またはROによるCII格付け結果を含む報告データの検証及び、適合証書(Statement of Compliance)の発行
-各暦年終了後、5ヶ月以内

8) SEEMP Part IIIに関する会社審査
-適合証書(Statement of Compliance)発行後、6ヶ月以内

9) 報告データの基となった合算前データへのアクセス
-各暦年終了後、少なくとも12ヶ月間アクセス可能とする

10) 3年毎のSEEMP Part IIIの見直し
-2025年以降、3年毎に次の3年間のCII基準値、CII基準値を達成するための実施計画、自己評価及び改善に関する手順書を見直し、旗国主管庁またはROの確認を受ける(新たな確認書(Confirmation of Compliance-SEEMP Part III)が発行される)

条約及び関連ガイドライン/ガイダンス

この条約及びIMOが発行している関連のガイドライン/ガイダンスの原文(英文)を以下の表にまとめています。

1. 改正MARPOL 条約附属書VI (エネルギー効率に関連する規則)

文書番号 名称 ダウンロード
RESOLUTION MEPC.328(76) 2021 REVISED MARPOL ANNEX VI
2021年改正MARPOL条約附属書VI
原文

2. IMO関連ガイドライン及びガイダンス

文書番号 名称 ダウンロード
RESOLUTION MEPC.346(78) 2022 GUIDELINES FOR THE DEVELOPMENT OF A SHIP ENERGY EFFICIENCY MANAGEMENT PLAN (SEEMP)
2022年 船舶エネルギー効率管理計画書の作成に関するガイドライン
原文(∗)
RESOLUTION MEPC.347(78) 2022 GUIDELINES FOR THE VERIFICATION AND COMPANY AUDITS BY THE ADMINISTRATION OF PART III OF THE SHIP ENERGY EFFICIENCY MANAGEMENT PLAN (SEEMP)
2022年 船舶エネルギー効率管理計画書Part IIIの検証及び会社審査に関するガイドライン
原文(∗)
RESOLUTION MEPC.348(78) 2022 GUIDELINES FOR ADMINISTRATION VERIFICATION OF SHIP FUEL OIL CONSUMPTION DATA AND OPERATIONAL CARBON INTENSITY
2022年 船舶燃料消費量データ及びCIIの認証に関するガイドライン
原文(∗)
RESOLUTION MEPC.349(78) 2022 GUIDELINES FOR THE DEVELOPMENT AND MANAGEMENT OF THE IMO SHIP FUEL OIL CONSUMPTION DATABASE
2022年 船舶燃料消費量データベースの開発及び管理に関するガイドライン
原文(∗)
MEPC.1/Circ.876 SAMPLE FORMAT FOR THE CONFIRMATION OF COMPLIANCE, EARLY SUBMISSION OF THE SEEMP PART II ON THE SHIP FUEL OIL CONSUMPTION DATA COLLECTION PLAN AND ITS TIMELY VERIFICATION PURSUANT TO REGULATION 5.4.5 OF MARPOL ANNEX VI
COCのサンプル書式及びSEEMP Part IIの提出時期に関する推奨事項
原文
RESOLUTION MEPC.352(78) 2022 GUIDELINES ON OPERATIONAL CARBON INTENSITY INDICATORS AND THE CALCULATION METHODS (CII GUIDELINES, G1)
2022年 CIIの計算方法に関するガイドライン(G1)
原文(∗)
RESOLUTION MEPC.353(78) 2022 GUIDELINES ON THE REFERENCE LINES FOR USE WITH OPERATIONAL CARBON INTENSITY INDICATORS (CII REFERENCE LINES GUIDELINES, G2)
2022年 CIIリファレンスラインに関するガイドライン(G2)
原文(∗)
RESOLUTION MEPC.338(76) 2021 GUIDELINES ON THE OPERATIONAL CARBON INTENSITY REDUCTION FACTORS RELATIVE TO REFERENCE LINES (CII REDUCTION FACTOR GUIDELINES, G3)
2021年 CII削減率に関するガイドライン(G3)
原文
RESOLUTION MEPC.354(78) 2022 GUIDELINES ON THE OPERATIONAL CARBON INTENSITY RATING OF SHIPS (CII RATING GUIDELINES, G4)
2022年 CII格付けに関するガイドライン(G4)
原文(∗)
RESOLUTION MEPC.355(78) 2022 INTERIM GUIDELINES ON CORRECTION FACTORS AND VOYAGE ADJUSTMENTS FOR CII CALCULATIONS (CII GUIDELINES, G5)
2022年 CII計算のための補正係数及び航海調整に関する暫定ガイドライン(G5)
原文(∗)

(∗) Draft版を掲載しています。

必要な手続き

本条約に関わる手続きとして、以下が必要となります。

1. SEEMPの作成及び審査

2. 燃料使用量等の収集報告(ClassNK MRV Portal)及び審査

1. SEEMPの作成及び審査

1.1 SEEMP Part I

(1) 作成
IMO決議MEPC.346(78) "2022 Guidelines for the development of a ship energy efficiency management plan (SEEMP)" に基づき、SEEMP Part Iとして自主的なエネルギー効率改善のための運航管理計画を作成することが要求されています。なお、旗国主管庁またはROによる内容の確認は要求されていません(ただし日本籍船舶を除く)。SEEMP Part Iのサンプル書式及び記載すべき事項については、上述のIMOガイドライン(IMO決議MEPC.346(78))中Appendix 1をご参照ください。

1.2 SEEMP Part II

(1) 作成
IMO決議MEPC.346(78) "2022 Guidelines for the development of a ship energy efficiency management plan (SEEMP)" に基づき、SEEMP Part IIとしてIMO DCSのデータ収集、報告方法を作成し、旗国主管庁またはROの確認(次項の「(2)審査のお申込み」ご参照)を受けることが要求されています。
SEEMP Part IIのサンプル書式及び記載すべき事項については、上述のIMOガイドライン(IMO決議MEPC.346(78))中Appendix 2をご参照ください。なお、SEEMP Part IIの記載サンプルを本会でも作成していますので、適宜ご活用ください。

一般的な記述内容のサンプル(和)
一般的な記述内容のサンプル(英)

(2) 審査のお申込み
本会GHG部宛に申込書を添えて、SEEMP Part IIをメールもしくは郵送にてご送付ください。

申込書: APPLICATION FOR “Confirmation of Compliance for SEEMP” (Word)(30kb)
メールアドレス: dcs@classnk.or.jp
送付先住所: 〒102-8567 東京都千代田区紀尾井町4-7日本海事協会 GHG部

※郵送の場合は、本船搭載用(返却分)1部、会社保管用(返却分)1部、弊会保管用1部の計3部をご提出願います。

なお、上記の通り、これまでメールで審査をお申込みいただいておりましたが、2022年7月より、ClassNK MRV Portal上での審査申込みが可能となります。詳細が決まり次第、本ページにてお知らせいたしますが、恐れ入りますが、それまでの間は現行通りメールでのお申込みをお願いいたします。

1.3 SEEMP Part III

(1) 作成
IMO決議MEPC.346(78) "2022 Guidelines for the development of a ship energy efficiency management plan (SEEMP)" に基づき、SEEMP Part IIIとして「CIIの計算方法」、「今後3年間のCII基準値」、「CII基準値を達成するための実施計画」及び「自己評価及び改善に関する手順」を作成し、旗国主管庁またはROの確認(次項の「(2)審査のお申込み」ご参照)を受けることが要求されています。
SEEMP Part IIIのサンプル書式及び記載すべき事項については、上述のIMOガイドライン(IMO決議MEPC.346(78))中Appendix 3をご参照ください。
2022年7月より、ClassNK MRV Portal上での作成・審査のお申込みが可能となります。詳細が決まり次第、本ページにてお知らせいたします。

(2) 審査のお申込み
詳細が決まり次第、本ページにてお知らせいたします。

2. 燃料消費量等の収集報告(ClassNK MRV Portal)及び審査

2.1 ClassNK MRV Portalを用いた認証について

2019年1月1日より、SEEMP Part IIに従いIMO DCSのデータの収集及び報告を行うことが要求されています。本会では、IMO DCS規則およびEU MRV規則に基づく認証のために、データ収集管理システム「ClassNK MRV Portal」を提供しています。本システムを通してデータ収集用テンプレート(本船入力)の提供、本船からのデータ報告、陸上でのデータ管理、認証申込み、適合証書発行、請求書管理までをワンストップで行っていただくことが可能です。
同システムは、自社もしくは第三者の提供するレポートシステム(※)との連携が可能となっており、二重入力を無くすことで本船負担が軽減されます。

(※)現在、ADMAX ABLOG(IMC Co., Ltd.)、CMAXS ABLOG(ClassNK Consulting Service Co., Ltd.)、Emission Status Monitoring Service (Weathernews Inc.)、FleetDSS MRV (StormGeo)、Savvy Mariner System (SavvyMarine Software Singapore Private Limited.)、ShipPalm(Alpha Ori™ Technologies)、SVESSEL®(Samsung Heavy Industries)、VEMS (Vertex infosoft)、Voyage Watcher (MarineNet Co., Ltd.)とのデータ連携が完了しています。(システム名 アルファベット順)

2.2 ClassNK MRV Portalのお申込み

本会登録船情報サービス「NK-SHIPS」を既にご利用中のお客様は、ご利用中のアカウントで本会ホームページのウェブサービスポータルよりお申込みができます。こちらからお申込み頂くことで、本会に登録されている管理船舶情報との連携機能を活用できますので、より簡単に関連の手続きを行うことが可能となります。
ClassNKウェブサービスポータル

ClassNKウェブサービスポータルを未利用のお客様は こちら からお申込みください。
2.3 ClassNK MRV Portalユーザーガイド
全般 ClassNK MRV Portal クイックスタートガイド(日本語版)
ClassNK MRV Portal Quick Start Guide(英語版)
システム登録 ClassNK MRV Portal 登録・利用方法(日本語版)
Procedures for ClassNK MRV Portal Registration(英語版)
IMO DCS初期設定等 ClassNK MRV Portal クイックスタートガイド (for IMO DCS)(日本語版)
ClassNK MRV Portal Quick Start Guide (for IMO DCS)(英語版)
陸上におけるモニタリング Guide for monitoring on shore(日本語版)
Guide for monitoring on shore(英語版)
IMO DCS年次報告 IMO DCSデータ報告及び認証(日本語版)
IMO DCS Data aggregation and reporting(英語版)
2.4 CII燃費実績格付け制度への対応について

CII燃費格付け制度の開始へ向け、本会提供システム「ClassNK MRV Portal」の改修作業を実施しています(作業終了予定:2022年11月)。これにより、CIIガイドラインに基づいた燃費実績報告が可能になるとともに、ClassNK MRV Portal上で作成されるIMO DCSの年間報告書にCII関連情報が追加されます。また、格付け結果が低評価(「E」または「3年連続でD」)の際に記載する必要のある「燃費改善計画」の作成を支援する機能も搭載予定です。

CII簡易評価ツール

本会ホームページ上にて、CII簡易評価ツールを公開しております。同評価ツールでは、船舶の種類、DWT、燃料消費量及び航海距離を入力することで、任意に選択した評価年における本船のCII格付け結果を確認することが可能(※)です。CII簡易評価ツールはこちら からダウンロードいただけます。
(※)あくまで簡易的な計算を行うものであり、実際の認証とは異なります。

お問い合わせ先

SEEMPの審査、IMO DCSのデータ認証、CII燃費実績格付け制度およびClassNK MRV Portalの概要・詳細については、以下へお問い合わせください。

一般財団法人 日本海事協会 GHG部 DCS部門

Tel: 03-5226-3025
Fax: 03-5226-3026
e-mail: dcs@classnk.or.jp